2009 Fiscal Year Annual Research Report
CVD原子層積層による高キヤリア濃度・高移動度IV旌竍導体人工結晶の創成
Project/Area Number |
19206032
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
室田 淳一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (70182144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻庭 政夫 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (30271993)
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Keywords | 化学気相成長(CVD) / IV族半導体 / 原子層積層 / 原子層ドーピング / 人工結晶 |
Research Abstract |
本基盤研究では、異種原子層配列制御と同時に非平衡原子層ドーピングを極限まで高度化して、高キャリア濃度・高移動度IV族半導体人工結晶を創成し、Si-Ge系混晶、不純物ドープSiやGe結晶等でのランダムな異種原子配列に起因する局所的な構造・物性のばらつきを抑制する技術を確立しようとするものである。本年度は、熱CVDプロセスによるSi-Ge系ヘテロ構造へのC原子層ドーピングについて研究を進めた結果、4nm厚の歪Si_<0.55>Ge_<0.45>とSiとのヘテロ界面にC原子層ドーピングすることにより、熱処理時のSiとGeの相互拡散や歪緩和を効果的に抑制できることを見いだした。また、熱CVDプロセスによる歪Si_<0.3>Ge_<0.7>上に形成したP原子層表面へのSiキャップ層エピタキシャル成長において、従来のSiH_4より高反応性のSi_2H_6を用いてSi堆積を低温化・高速化させる研究を進めた結果、4×10^<14>cm^<-2>(約0.5原子層)までP原子層ドーピングを超高濃度化することに成功した。また、4×10^<14>cm^<-2>を超えた分の表面P原子はヘテロ界面には取り込まれず、表面偏析していく傾向にあることを見いだした。さらに、Si_<0.5>Ge_<0.5>混晶やBドープSiのエピタキシャル薄膜形成について研究を進めた結果、IV族半導体中の歪が表面反応・偏析・固溶限界・不純物電気的活性化に大きな影響を与えることも明らかにした。以上のように、化学気相成長原子層積層技術による高キャリア濃度・高移動度IV族半導体人工結晶の創成のために重要な成果を得た。
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Research Products
(20 results)