2010 Fiscal Year Annual Research Report
埋込み型機能集積化CMOS神経細胞インターフェイスチップ
Project/Area Number |
19206042
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
太田 淳 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (80304161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩坂 貞夫 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (90127233)
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Keywords | CMOS / 生体内埋込 / イメージセンサ / マイクロ流路 |
Research Abstract |
今年度は,最終年度としてチップの完全埋植を可能とする小型化を実施した.具体的には励起光源,刺激電極,光・電位検出機能を集積化した超小型神経細胞インターフェイスチップを試作し,動作実証を行った.チップ上には約10000画素の蛍光検出機能と電気特性評価用の10個の電極,及び励起用LEDを実装している.電極は蛍光研修付機能による画像を妨げないように,メタルをメッシュ状に形成した.標準0.35μmCMOSプロセスを用いてチップを試作し,脳内挿入を容易とするためシャンク形状にDeep RIE (Reactive Ion Etching)装置を用いて加工した.また電極にはAlパッドの上にAuを形成することで生理食塩水中での電気分解を抑制した.試作したチップを用いて生理食塩水中で,電位計測と電流注入が可能であることを実証した.更にマウス脳内に埋植に撮像が可能であることを実証した.次に長期動作についての検討を実施した.包埋材料を検討し,細胞毒性試験を行い生体安全性について確認を行うと共に,生理食塩水中での動作実証を1月以上おこない,水密性についても実証を行った.これにより将来の臨床試験への基礎データとすることができた.本研究期間の成果により,マルチモーダルCMOSセンサの基本実証を行うことに成功し,これにより脳科学への応用を一層推進し,更にはてんかんやパーキンソン等の機能性脳疾患への応用についてより詳細な検討を行うための礎を築くことができた
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