2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19206052
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 康行 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (20261331)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 典洋 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10260530)
渡部 靖憲 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20292055)
竹林 洋史 京都大学, 防災研究所, 准教授 (70325249)
渡邊 康玄 独立行政法人土木研究所, 寒地土木研究所, 研究員 (00344424)
安田 浩保 独立行政法人土木研究所, 寒地土木研究所, 研究員 (00399354)
|
Keywords | 土砂災害 / 水工水理学 / 減災 / 洪水 |
Research Abstract |
(1)斜面上に形成された水路群は,発達するにしたがって分岐を繰り返し,複雑な水路網へと発達していく.水路頭部を円形の開口部で近似的にモデル化し,開口部周囲の侵食による変形を考慮した線形安定解析を行うことによって,表面流による侵食で発達する水路頭部の分岐のメカニズムを理論的に明らかにした.発達に伴って集水量が減少し限界水深が小さくなると,水路頭部は不安定となり分岐することが示された. (2)洪水時に形成される中規模河床波が平常時の流れによってどのように水みちを形成していくかについて,混合粒径による水理実験を実施し,粒径分布によって水みち形状が異なること,および洪水減水期の洪水波形が水みち形成にとって重要なパラメータとなることを明らかにした.また,発達した水みちに対して再び同規模の洪水流量を作用させることによって水みちがより発達した結果から、現在の蛇行流路が洪水の繰り返しによって形成されている可能性を明らかにした。 (3)交換層を掃流砂層として捉えた解析を試み,従来の交換層モデルによる砂州の形状とどのような違いが発生するかについて数値解析及び線形の河床面不安定解析により検討を行った.その結果,掃流砂層モデルでは層厚の時空間的な変化が考慮されていること,掃流砂層モデルと交換層モデルでは土砂濃度の評価方法が異なること,さらには交換層モデルでは層厚の決定方法が不明確なこと等により,交互砂州の形状特性は,交換層モデルと掃流砂層モデルで異なってくることが明らかとなった.
|