2007 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型偏波レーダによる降水量推定・降水予測の高精度化と水管理へのインパクト評価
Project/Area Number |
19206054
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中北 英一 Kyoto University, 防災研究所, 教授 (70183506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 賢治 京都大学, 防災研究所, 准教授 (30283625)
坪木 和久 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 准教授 (90222140)
大石 哲 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (30252521)
中川 勝広 独立行政法人情報通信研究機構, 沖縄亜熱帯計測技術センター, 主任研究員 (80359009)
鈴木 善晴 宇都宮大学, 工学部, 助教 (80344901)
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Keywords | 偏波レーダー / ビデオゾンデ / 降雨量推定 / 降雨予測 / 同化 / アンサンブルカルマンフィルター / 降水粒子識別 |
Research Abstract |
1.偏波レーダー観測と同期したビデオゾンデによる降水粒子の予備同期観測 総務省NiCTの沖縄偏波ドップラーレーダーを利用して、世界で初めての同期観測に望むにあたり、観測時期、役割分担、実行可能性、観測機器の改良などに関して、綿密な幾度もの打ち合わせを実施した。その上で、平成19年11月13日〜29日にかけて同期観測を実施した。結果、27日未明から午前中に台風のアウターレインバンドによりもたらされた降雨の観測に成功し、その後多大の時間をかけてビデオ観測結果から降水粒子識別、数濃度、質量濃度を算出した。また、20年度本観測に向けた議論を行った。 2.予備同期観測結果を用いた、偏波レーダーによる降水粒子識別手法の開発 予備同期観測から得られた高度ごとの降水粒子種別、数濃度、質量濃度をベースにメンバーシップ関数を構築し、偏波レーダーにより観測されるレーダー反射因子Z、反射因子差ZDR、偏波間位相変化率KDP、偏波間相関係数ρHVから、降水粒子の判別する手法を開発し、検証を行った。特に、降雨予測同化を目指して降水粒子種別の混合状態を判別することに成功したところに特徴がある。 3.Cバンド偏波レーダーを用いた降雨量推定手法の開発 反射因子差ZDRから平均雨滴を推定し、それをベースにレーダー反射因子Z、反射因子差ZDR、偏波間位相変化率KDPからこれまでよりも精度の良い降雨量推定手法を開発した。 4.偏波レーダー観測情報を同化した降雨予測手法の開発 アンサンブルカルマンフィルターを用いて、数値実験により同化手法のプロトタイプを構築した。
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Research Products
(4 results)