2008 Fiscal Year Annual Research Report
微生物群集解析に基づく生物学的排水処理プロセスのモデル化
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19206057
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
味埜 俊 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (60166098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 弘泰 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (90251347)
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Keywords | 生物学的廃水処理 / 活性汚泥法 / リン除去 / 窒素除去 / PHA(ポリヒドロキシアルカン酸) |
Research Abstract |
昨年度に引き続き実験室内に生物学的りん除去プロセスの運転を行なった。また、加えてポリヒドロキシアルカン酸(PHA)の蓄積挙動を調査するための装置を運転した。生物学的リン除去プロセスについては、過曝気がリン除去や細菌群集に及ぼす影響を調べ、また、活性汚泥中の成分が微生物群集に及ぼす影響について調査した。PHA蓄積挙動に関しては、連続フィードとパルスフィードの違いによる影響について検討した。 昨年度運転した生物学的リン除去プロセスから採取した活性汚泥について、ポリリン酸蓄積細菌(PAO)の競合相手であるグリコーゲン蓄積細菌(GAO)の挙動を定量PCR法により解析したが、リン除去の悪化との明瞭な関係を見いだすことはできなかった。また、過曝気がリン除去に悪影響を及ぼすということは広く知られており、その過程を詳細に検討しようとした。しかし、我々の検討では悪影響を確認することはできなかった。汚泥中の蓄積物質の量について詳細に検討し、PAOの蓄積物質のレベルはある程度低下したものの、まだリン除去を行なうことのできる程度であったのではないかと結論付けた。 活性汚泥から抽出した成分をマイクロプレート上に塗布し、そこで活性汚泥を数日間培養した。汚泥の増加量は、抽出成分の有無による影響を受けなかった。しかし、各ウェル中の細菌群集構造をT-RFLP法により調べたところ、抽出成分を加えた場合と加えない場合で明瞭な違いがあることを見いだした。マイクロプレート上での培養は繰り返し実験を行いやすく、統計的にも有意な差であることを確認した。 PHA蓄積については、基質の投与方法の違いがPHAの蓄積能力に明瞭な違いを及ぼすことを確認した。また、Accumulibacter、Comamonas、Zoogloea、といった既知の微生物群の他、既知の細菌群から離れた7つの細菌群をPHA蓄積細菌として同定した。
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[Journal Article] occurrence of Polyhydroxyalkanoate as Temporal Carbon Storage Material in Activated Sludge during The Removal of Organic Pollutants.2008
Author(s)
Oshiki, M. , Yang, Y. , Onuki, M. l, Satoh, H. , Peng, Y. -Z. and Mino, T.
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Journal Title
J. Water Environ. Technol. 6
Pages: 77-83
Peer Reviewed
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