2008 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトコンピューティングを核とした建築・人間・設備システムの最適化の研究
Project/Area Number |
19206063
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
田邉 新一 Waseda University, 理工学術院, 教授 (30188362)
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Keywords | エネルギー効率化 / ネットワーク / リモートセンシング / 建築環境・設備 / ソフトコンピューテング |
Research Abstract |
本研究は、建築物のエネルギー消費量の削減と居住者の知的生産性・快適性のバランスを最適化することを目的としている。室内環境と知的生産性および人間行動に関しては、建築・環境・利用者の建築空間を構成する各要素に役立つVR表現を目指し、より広い輝度情報を取り入れたVRコンテンツと、放射・対流および体躯可変型人体モデルの連成解析結果の提示手法について検討した。その結果、以下の知見を得た。環境=光の可視情報においては、呈示範囲、面積を大きくすることが空間性評価因子に対して有効である。また、HDR手法の有効性を確認し、HDR手法と輝度対比を利用して昼光再現性の可能性を示した。2方向吹出しでは温度分布の均一性と気流分布の差異を、4方向吹出しでは個別空調の併用により温度分布の均一性と空気環境の改善が確認された。設備システムのエネルギー消費量の削減に関しては、大学キャンパスを対象に、熱源システムの効率的な運用法を検討した。構築した熱源システムシミュレーションに関しては、実績値との比較による精度検証を行い、一定の再現性が確認された。また現状運転の問題点を把握し、シミュレーションモデルを用いて検討した改善案を実システムに導入することで一定の成果を得た。具体的には、蓄熱用冷水1次ポンプ及び熱交換器2次側ポンプの流量を調整することによる省エネルギー効果を予測し改善案を提示した。さらに、ポンプ流量調整に関する改善案を実運用に反映し、その省エネルギー効果について事後検証を実施した。
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