2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19206075
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
河村 能人 Kumamoto University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (30250814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 倫昭 熊本大学, 衝撃・極限環境研究センター, 助教 (50343885)
安藤 新二 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40222781)
丸茂 康男 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90199927)
東田 賢二 九州大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70156561)
萩原 幸司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10346182)
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Keywords | 構造・機能材料 / 材料加工・処理 / 環境材料 / 金属生産工学 / 金属物性 / マグネシウム合金 / 長周期積層構造 |
Research Abstract |
長周期積層構造型マグネシウム合金の基礎研究を、構造解析、形成メカニズム解明、特性解明、高性能合金の創製の面から推進し、長周期積層構造型マグネシウム合金の学術的体系化を試み、平成19年度は、下記の知見を得た。 1.長周期積層構造相の構造解析:Mg-Zn-RE(RE:希土類)合金の鋳造材と高温熱処理材に形成される長周期積層構造を調べたところ、それぞれ18R構造、14H構造であることが明らかになった。 2.長周期積層構造相の形成メカニズム解明:鋳造材中に長周期積層構造相が形成するType-I合金群と鋳造時には形成されずその後の溶体化-高温熱処理によって長周期積層構造相が析出してくるType-II合金群とへの分類をMg-Zn-RE合金系について行い、Mg-Zn-(Y、Dy、Ho、Er、Tm)合金がType-I、Mg-Zr-(Gd、Tb)合金がType-IIにブンルされることを明らかにした。 3.強化メカニズムの解明:長周期積層構造相を有するマグネシウム合金に塑性加工を施すと、変形双晶の発生は顕著に起こらず、キンク変形帯の導入が起こり、合金強度が上昇することがわかった。 4.変形・破壊のメカニズム解明:疲労試験の結果、長周期積層構造相を有するマグネシウム合金は、疲労限を示し、その応力値が既存マグネシウム合金より高いことが明らかとなった。 5.高性能マグネシウム合金の創製:急速凝固プロセスを長周期積層構造相型マグネシウム合金組成へ適用することにより、二相合金である本合金においても結晶粒微細化と長周期積層構造相の高分散化により電気化学的均質性を高められ、高い耐食性を発現することが明らかとなった。
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