2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19206079
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大坂 武男 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (80152099)
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Keywords | 電解析出法 / 金属ナノ微粒子 / 電極触媒 / 酸素還元 / 金属酸化物 / ナノテクノロジー / ナノサイエンス / イオン液体 |
Research Abstract |
本研究は、金属ナノ微粒子の"extra-ordinary electrocatalysis"の本質を解明する糸口として、金属ナノ微粒子のサイズ、結晶面、モルフォロジーなどが電極触媒能や電極反応機構にどのように関連するかを明らかにすることを目的として、次の成果を得た。 1.イオン液体中で電析法によりタンタル微粒子修飾白金電極を作製し、さらに焼成することによりタンタル酸化物微粒子白金電極(TaOx/Pt電極)を構築した。酸性水溶液中においてTaOx/Pt電極は白金に優ってギ酸やホルムアルデヒドなどの酸化反応を著しく触媒することを見出し、触媒能発現のメカニズムを提案した。 2.イオン液体や有機溶媒中で電析法で作製したTaOx/Pt電極を、酸素雰囲気下で熱処理するとDSAタイプの金属酸化物白金電極を与え、水素原子(H)や第1級酸化物(M-OH)3のスピルオーバー・逆スピルオーバー能を有することを発見し、タンタル酸化物複合電極の酸素還元活性との相関性を明らかにすることに成功した。さらに、タンタル酸化物複合白金電極が白金に優る酸素の4電子還元触媒能を有すること、また、タンタル酸化物複合炭素電極は炭素電極と比べて酸素還元能に優れていることを明らかにした。 3.電気化学的シード媒介成長法によりAu(111)面を97%有する金ナノ微粒子電極の作製に成功した。 4.白金ナノ微粒子電析炭素電極は、白金バルク電極に比べて酸素還元反応に対するSO_2による被毒の影響が小さく、しかもより容易に回復することがわかった。
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Research Products
(49 results)