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2007 Fiscal Year Annual Research Report

低温合成を利用した新規酸化物プロトニクス材料の開発

Research Project

Project/Area Number 19206080
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

山口 周  The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (10182437)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小林 清  東京大学, 物材機構・燃料電池材料センター, 主任研究員 (90357020)
尾山 由紀子  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (00345373)
田中 和彦  東京大学, 大学院・工学系研究科, 技術職員 (20456156)
Keywords低温合成 / プロトン伝導 / 酸化物プロトニクス / 蒸着 / ゾルーゲル法
Research Abstract

新規プロトン伝導性物質の探索に関して,本年度はアパタイト型化合物に着目して物質探索を行った.以前の研究により,La10-x(GeO4)6O3-3x/2においてプロトン伝導が発現するが400℃程度の低い温度で脱水してプロトン伝導性が失われることを明らかにしている.そこで,アパタイト型構造の一次元チャネルを利用したプロトン移動とプロトン溶解能の両立が期待されるA10(P04)6(OH)2(A=Ca、Sr)のプロトン機能を評価した.プロトンの溶解は確認されたものの電気伝導度は低く,またキャリアは酸化物イオンであると推定された.これは,一次元カチオンカラムに存在するO2-ないしOH-が単位格子当たり二個に限られるため,プロトンのホッピング距離が長いために伝導が発現しないものと推定される.
また,酸化物プロトニクス材料の設計指針を検討するため,上記ヒドロキシアパタイトやゾルゲルプロセスにより低温合成したBaZrO3系酸化物などについて,1H MAS-NMR,FT-IR,TG-DTAを行い,プロトン機能を包括的に議論することを目指した.粉末試料の1H MAS-NMRスペクトルにおいては,表面に吸着した水分子に起因すると考えられる成分が強く観察され,これがFT-IRスペクトルにおけるブロードな吸収ピークと対応することを確認した.特に低温合成した酸化物粉末においては,NMRスペクトルにおいてその他にも複数のピークが観測され,TG-DTA測定や伝導度測定などの結果と併せて検討した結果,これは結晶粒界に存在するプロトンに対応すると考えられる.この結果は,低温合成した酸化物においてはバルクにおける伝導に加えて粒界における伝導も発現し得ることを示唆するものである.
また,RFスパッタ装置を導入して製膜試験を行い,合成プロセスにおいてプロトン欠陥を導入する手法を開発するための基盤を整えた.

  • Research Products

    (3 results)

All 2009 Other

All Presentation (2 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] Protonic transport of BaZrO_3-BaScO_3 nanograined solid electrolytes2009

    • Author(s)
      R. B. Cervera, Y. Oyama, S. Miyoshi, K. Kobayashi, T. Yagi, S. Yamaguchi
    • Organizer
      電気化学75回大会
    • Place of Presentation
      山梨
    • Year and Date
      2009-03-30
  • [Presentation] 水溶液中からのアノード分極による酸化セリウム薄膜合成2009

    • Author(s)
      川井章浩, 尾山由紀子, 三好正悟, 山口周
    • Organizer
      (社)資源・素材学会平成20年度(2008年)春季大会
    • Place of Presentation
      東京
    • Year and Date
      2009-03-29
  • [Remarks]

    • URL

      http://www.ionics.t.u.-tokyo.ac.jp/

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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