2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19206081
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
武津 典彦 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 教授 (80029355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗田 典明 愛知県立大学, 工学研究科, 准教授 (20292401)
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Keywords | 固体イオにクス / プロトン伝導 / 燃料電池 / 水素センサ / 水素透過 / アルミナ / 欠陥構造型プロトン伝導体 |
Research Abstract |
高機能プロトン導電性酸化物型固体電解質の創製を目的として初年度はドーパントの高温平衡状態からの急冷による強制固溶効果について調べた。ベルヌーイ法で作製したMg,Ca,Sr,Baをドープしたαアルミナ単結晶においてH/D置換における電気伝導度の同位体効果を確認した。その結果,これらのドーパントにおいてαアルミナにプロトン伝導性が発現することを確認した。また,H/D置換の際の導電率の緩和時間よりプロトンの拡散係数を求めた。得られた拡散係数と導電率よりプロトン溶解量の絶対値を決定した。その値は4X10^<-7>〜2×10^<-6>molcm^<-1>であった。また,Mgをドープした多結晶体を作製しH/D置換における電気伝導度の同位体効果を確認し,導電率の緩和時間より拡散係数を求めた。単結晶と同様に水素溶解量を見積もった結果,1×10^<-6>molcm^<-1>であり,単結晶の水素溶解量と一致していた。 異なる焼成条件で作製したMgをドープしたαアルミナ多結晶(Mgの過飽和度の異なる試料)において1273Kのプロトン導電率の測定を行った。その結果,焼成時の酸素ポテンシャルが高いほど1273Kにおいてプロトン導電率が高くなることがわかった。これらの試料はXRD測定を行った結果,僅かではあるがスピネル相が存在した試料であり,1873KにおいてMgの固溶度が酸素ポテンシャルの増加とともに上昇し,1273Kでは高温で平衡したMgが凍結された状態を維持しており,過飽和なMg'_<Al>と電気的中性を保つためプロトンの溶解量が増加し,プロトン伝導率を上昇させたものと考えられる。 Mg,Ca,Sr,Baをドープしたαアルミナ単結品において上述の手法によって得られた水素溶解量とIR吸収スペクトル分析における積分吸光度よりモル吸収係数を見積もった。その値は3.8×10^6〜6.6×10^6cm mol^<-1>であった。これらの値より積分吸光度より水素の絶対量を把握することを可能にした。
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Research Products
(12 results)