2007 Fiscal Year Annual Research Report
有機化合物結晶の多形発現情報のデータベース化および新たな多形の発現法
Project/Area Number |
19206082
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
松岡 正邦 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (40016671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝山 博志 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (40251582)
羽田 麻衣子 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 助教 (90365883)
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Keywords | 結晶多形 / 多形の発現 / 多形の転移 / 転移速度 / XRD-DSC装置 / 多形のデータベース |
Research Abstract |
有機物結晶を中心として多形および多形間の転移(多形転移)現象について文献調査と実験的な研究を行った。文献調査については、これまでの分とあわせて、約400の物質に関するデータを収集し、データベースの構築を開始した。データベースに掲載する項目を選定し、検索が可能な構成とした。掲載する項目に関しては、デルフト工科大学(オランダ)の研究チームとの意見交換を参考にして、最近関心が高まっているco-crystalの多形を加えることとした。 また、新規に購入したXRD-DSC装置による測定を開始した。この結果については、整理次第学会誌および国際会議などにて公表する。今回は遊星ボールミルを用いた多形の固相転移速度に関する研究結果をまとめたので、H20年度に開催される査読付きの国際会議(晶析国際会議)にて発表する。 また、医薬品であるテオフィリンおよびカフェインを用いた結晶多形の固相転移に関する研究を行い、学会誌(米国化学会と日本の化学工学会)に投稿し掲載された。特に、水分による転移速度の促進を定量的に解析した一連の研究成果は今後の固相転移の研究および医薬品関連の産業界に貢献するものと期待される。この成果を発展させるために、導入したXRD-DSC装置への期待が高まっており、研究計画にしたがって、これまでに多形の存在が知られている物質および多形の存在が疑問視または未確認の物質の多形に関する確認を行うと共に、はデルフト工科大学の研究チームの要請によるco-crystalの多形発現および同物質の多形転移に関する研究を精力的に展開する。
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