2008 Fiscal Year Annual Research Report
臨界密度以上のプラズマでの相対論的レーザー光自己集束現象の研究
Project/Area Number |
19206099
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 和夫 Osaka University, 大学院・工学研究科, 教授 (70171741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽原 英明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60397734)
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Keywords | 高速点火 / 相対論的自己集束 |
Research Abstract |
本年度は新たにマルチチャンネル電子エネルギー分布検出器、及びX線検出器を整備した。マルチチャンネル検出器は前年整備したものを真空チャンバーに取り付けられるようにし、さらにミクロンオーダーの高精度調整できるような機器を購入し、これにより高速点火で重要となる高速電子のエネルギー分布を一度に様々な方向から計測できるようになった。また高速電子が薄い金属中を伝搬する際に発生する特性X線を検出するためにX線CCDカメラ、及びオシロスコープを購入し、X線の強さから高速電子の発生量を計測できるようになった。 これらの検出器に加え前年度整備した計測器を用い、数100ミクロンのスケール長を持つ高密度プラズマ中において、高強度レーザーがどのように伝搬するかのプラズマ実験を大阪大学レーザーエネルギー学研究センターのGMIIガラスレーザー設備で行った。30J/500psの長パルスビームをプラスチックの固体ターゲットに照射し、プラズマを生成させ、そのプラズマに20J/500fsの短パルスビームを照射し、その伝搬の様子を干渉計で計測し、発生した電子を上記電子検出器、X線検出器で検出した。プラズマの大きさ及び短パルスビームの集光位置を変化させることでレーザーの伝搬及び電子生成の変化を計測することに成功した。 さらに前年度の成果を論文で発表し、また本年度の米国物理学会プラズマ分科会において招待講演として発表した。また国内においても日本物理学会、プラズマ核融合学会の学術講演会に於いて発表した。
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