2007 Fiscal Year Annual Research Report
霊長類のゲノムデータを用いた近縁種間・種内多様性解析と保全生物学への応用
Project/Area Number |
19207008
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
斎藤 成也 National Institute of Genetics, 集団遺伝研究系, 教授 (30192587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 貴文 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (20184533)
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Keywords | 霊長類 / DNA多型 / ゲノム解析 / 保全生物学 / 種間交雑 |
Research Abstract |
霊長類の保全生物学と種内の多様性研究というふたつの目的のために、"Prim-Prim"というデータベースの設立を計画した。このデータベースは既知の霊長類ゲノム配列の比較から、未解読の霊長類のDNA断片を分子マーカーとして増幅させることのできる「霊長類ユニバーサルプライマー」を収める事を目標としている。 研究代表者の斎藤の研究室に,16本キャピラリーの塩基配列自動決定装置を導入した。研究分担者の石田がシロテテナガザルとフクロテナガザル各10個体のDNAサンプルを提供し,それらを実験に用いた。なでにゲノム配列の解読が終了しているヒト(Homo sapiens)とアカゲザル(Macaca mulatta)のゲノム配列を比較し、変異性の高いイントロン領域をはさんだエクソンが両種で完全に一致している領域を抽出した。この中からPCRプライマーとしてのよい化学的性質を持つ部分配列を"Primer3"により同定し、これら2303組を「狭鼻猿類ユニバーサルプライマー」の候補配列として予測した。プライマー予測の妥当性を検証するためにこれらのうち10組を用いてヒト、チンパンジー(Pan troglodytes)、シロテテナガザル(Hylobates lar)、フクロテナガザル(Symphalangus Syndactylus)ゲノムDNAの増幅を試みた。その結果いずれのサンプルにおいても期待される塩基配列をもつDNA断片が得られたことが確かめられた。
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Research Products
(11 results)