2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19207016
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
濱田 博司 Osaka University, 大学院・生命機能研究科, 教授 (00208589)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白鳥 秀卓 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 准教授 (90362590)
|
Keywords | シグナル分子 / 形態形成 |
Research Abstract |
初期発生で重要な役割をもつシグナル分子、Noda1の作用機構を知るため,Nodal signalを伝える転写因子(FoxHl)の標的遺伝子を網羅的に探索・同定した。そのうちの代表的な数個について、FoxH1変異マウスにおける発現の変化、トランスジェニックマウスを用いてFoxHl結合配列の重要性を確認した。その結果,得られた遺伝子が目的の標的遺伝子である可能性が高いことより、用いた探索方法が妥当であったことが裏付けられた。残りの標的遺伝子についても、同様の解析を進めている。 左右非対称性を確立する過程において、ノードで発現されたNodalタンパク質が、直接側方の側板中胚葉へと運搬され、そこで非対称な遺伝子発現を誘導することが判った。正常な運搬には、コンドロイチン硫酸を含む細胞外マトリックスが必要だった。 ノードで合成されたNodalタンパク質は、同じ細胞で合成されたGDF1という別のTGFbタンパク質と相互作用することによって、Nodal活性が著しく上昇する。すなわち、NodalはGDF1とヘテロダイマーを作ることにより活性を高め,その作用範囲を広げることが明らかになった。 ノードの細胞では、Nodal mRNAが対称に存在するが、Noda1活性は非対称(左>右)になる。これは、Nodal活性を抑制するDanteと呼ばれるタンパク質が非対称(右>左)に発現するためであった。ノード細胞における種々の遺伝子発現の変化のタイミングを比較した結果,Danteの非対称な発現が最も早かった。
|