2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19207016
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
濱田 博司 Osaka University, 大学院・生命機能研究科, 教授 (00208589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白鳥 秀卓 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 准教授 (90362590)
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Keywords | 胚発生 / Nodalシグナル / レチノイン酸 / 転写制御 |
Research Abstract |
1)前後のパターニングにおけるNodalシグナルの役割 胚の前後の決定には,DVE/AVEと呼ばれる細胞の形成・移動が必須である。DVE/AVEは、NodalシグナルとBMPシグナルの拮抗作用によって生じる。すなわち、前者が陽性でかつ後者が陰性な部位に、DVE/AVEが形成される事が判った。 2)レチノイン酸(RA)によるNodal遺伝子の制御 レチノイン酸代謝酵素(Cyp26a1,b1,c1)を欠損するマウスを解析したところ,嚢胚形成前にパターニング異常を引き起こし,二次軸を形成していた。その原因は,本来は胚の後側だけに発現するNodalが、胚全体に発現するためであった。Nodal遺伝子のイントロン内に存在する、進化的に保存されたRA反応性のエンハンサーが、Cyp26欠損下で上昇したRAに反応していた。すなわち、発生の極早い時期(嚢胚形成前)においては、母体に由来するRAは胚のCyp26によって不活性化される必要がある。 3)FoxH1の標的遺伝子 FoxH1変異マウス胚や、Nodalシグナルを抑制する薬剤で処理したマウス胚を用いて,Nodalシグナルの変化によって発現が変動する遺伝子を探索した結果,5つの遺伝子を同定した。各遺伝子について、lacZをノックインしたBACを持つトランスジェニックマウスを作製した結果、現在少なくとも一つの遺伝子については,FoxH1結合配列の重要性が確認することができた。
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[Journal Article] Antagonism between Smad1 and Smad2 signaling regulates formation of the distal visceral endoderm in the mouse embryo.2009
Author(s)
Yamamoto M., Beppu, X., Takaoka, K., Meno, C., Li, E., Miyazono, K., Hamada, H.
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Journal Title
J. Cell Biol. 184
Pages: 323-334
Peer Reviewed