2009 Fiscal Year Annual Research Report
焼酎粕因子による中枢制御とそれに基づく地鶏肉高生産法の開発
Project/Area Number |
19208024
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
林 国興 鹿児島大学, 農学部, 教授 (80041656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 信 神戸大学, 大学院・農学研究科, 教授 (60107985)
加藤 和雄 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (60091831)
大塚 彰 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (10233173)
菅原 邦生 宇都宮大学, 農学部, 教授 (50091947)
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Keywords | 焼酎粕 / 成長促進物質 / 筋肉タンパク質分解 / ブトキシブチルアルコール |
Research Abstract |
焼酎粕の給与は、食欲を増進させるが、この食欲増進因子の一つとして、林らは新規の生理活性物質-ブトキシブチルアルコールを同定した(平成19年3月・日本畜産学会大会)。本研究では、まず、ブロイラーにおいて焼酎粕および焼酎粕ヘキサン抽出物(焼酎粕因子を含む)が成長促進効果を有することを確かめ、成長促進効果が筋肉タンパク質分解速度の低下と関連することを明らかにした。次に、焼酎粕濃縮液からのブトキシブチルアルコールの大量抽出精製法ならびに合成法を確立し、培養筋肉細胞を用いて筋肉蛋白質の分解抑制に対するブトキシブチルアルコールの直接的な作用を確認した。さらに、合成ブトキシブチルアルコールおよび焼酎粕ヘキサン抽出物による筋肉蛋白質分解抑制のメカニズムを明らかにした。すなわち、本年度は、合成ブトキシブチルアルコールおよび焼酎粕ヘキサン抽出物をブロイラーに与えて筋肉タンパク質分解のメカニズムを調べた。その結果、合成ブトキシブチルアルコールおよび焼酎粕ヘキサン抽出物はいずれも筋肉タンパク質分解に関与する遺伝子(カルパイン、ユビキチン、アトロジン)の発現を低下させることが分かった。さらに、本年度は、焼酎粕にブトキシブチルアルコールと同様の生理作用を示すジブトキシブタンが含まれることを明らかにした。ブトキシブチルアルコールとジブトキシブタンは相互に変換する可能性が高く、現在、この二つの物質の複合的作用を追究しているところである。
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Research Products
(4 results)