2007 Fiscal Year Annual Research Report
モノネガウイルスの病原性発現決定因子の解析と制御法の開発
Project/Area Number |
19208025
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
甲斐 知恵子 The University of Tokyo, 医科学研究所, 教授 (10167330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 裕之 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (40155891)
米田 美佐子 東京大学, 医科学研究所, 助教 (40361620)
佐藤 宏樹 東京大学, 医科学研究所, 助教 (50418654)
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Keywords | モノネガウイルス / モービリウイルス / 病原性 / 組換えウイルスワクチン / 宿主因子 |
Research Abstract |
ニパウイルスはBSL4に分類されているため、感染性ニパウイルスを用いる実験はBSL4施設で行なうことが必須である。このため我々はBSL4施設を持つフランスINSERMと共同研究を行なっているが、平成19年度末にかけて本BSL4施設に大規模改修工事が入ってしまったため、ニパウイルス感染ウイルスを使用する実験計画が大幅に遅れた。このため、平成19年3月までに終える予定の研究計両のうち、ニパウイルスを感染させる必要のある実験のみを平成20年7月まで繰り越した。既に作製した各種遣伝子を欠損または挿入した組換えウイルスの各種細胞での感染後の増殖機能を解析したところ、C蛋白欠損ウイルスではやや増殖性が遅くなり最終力価も低い傾向が認められたが、EGFP遣伝子を挿入させたゲノムを持つ組換えウイルスでは増殖能に遜色は認められなかった。ウイルスを感染させた実験助物の臓器内でのウイルス増殖性を観察したところ、それぞれの欠損ウイルスで異なる増殖性が認められ、ウイルス増殖能と臨床症状および病理組織学的変化は相関性が認められた。本成果は平成20年度の実験計画に有用な情報を与えた。
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