2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19209006
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Research Institution | National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities |
Principal Investigator |
富永 真琴 National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities, 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 教授 (90260041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲田 仁 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 特任助教 (60419893)
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Keywords | 生理学 |
Research Abstract |
TRPM2の活性化はインスリン分泌をもたらすことから、活性薬は糖尿病治療薬になると考えられる。そこで、TRPM2を強制発現させた細胞で細胞内Ca2+濃度の上昇を指標としてTRPM2に作用する化合物のスクリーニングを行った。その結果、活性化物質は発見できなかったが、2-APB(2-aminoethoxydiphenyl borate)が既知の阻害物質より低濃度で早いキネティクスで可逆的にTRPM2活性を阻害することが明らかとなった。2-APBは、リガンドで活性化した電流のみならず、熱によって活性化したTRPM2電流も同様に抑制した。 TRPM2のインスリン放出への関与を確認する目的で、TRPM2欠損マウスの解析を開始した。TRPM2欠損マウスから調整した膵臓β細胞は温度刺激による細胞内Ca2+濃度上昇が起きないことを確かめた。経口グルコース負荷試験を行い、野生型マウスと比較してTRPM2欠損マウスで血糖上昇が大きく、低下もゆるやかであることがわかり、個体レベルでの血糖コントロールにTRPM2が重要な働きをしていることが強く示唆された。現在、より詳細な解析を進めているところである。 セルソーターを用いて、マウスリンパ球の分取を行った。温度刺激での細胞内Ca2+濃度の変化を観察したところ、Tリンパ球、Bリンパ球とも細胞内Ca2+濃度の上昇が観察された。現在、さらにリンパ球をサブクラスに分類して、熱応答の解析を進めている。パッチクランプ法による解析も開始した。これまで、リンパ球での複数の温度感受性TRPチャネルの発現を確認していることから、それらの欠損リンパ球を用いた解析も計画している。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] AlphKlotho as a regulator of calcium homeostasis2007
Author(s)
Imura A, Tsuji Y, Murata M, Maeda R, Kubota K, Iwano A, Obuse C, Togashi K, Tominaga M, Kita N, Tomiyama K, Iijima J, Nabeshima Y, Fujioka M, Asato R, Tanaka S, Kojima K, Ito J, Nozaki K, Hashimoto N, Ito T, Nishio T, Uchiyama T, Fujimori T and Nabeshima Y.
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Journal Title
Science 316-(5831)
Pages: 1615-1618
Peer Reviewed
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