2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19209007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三品 昌美 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 教授 (80144351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 知之 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (90372367)
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Keywords | シナプス形成 / シナプス小胞 / カルシウムシグナル / カルモジュリン / イノシトール3リン酸 / 電位依存性カルシウムチャンネル / ゼブラフィッシュ / 嗅神経細胞 |
Research Abstract |
シナプス形成に伴い軸索終末が成熟する際にはシナプス小胞の軸索終末への集積や,形態変化が伴うことが知られている。シナプスの成熟期のゼブラフィッシュ嗅神経細胞軸索の終末では,Vesicle-associatedmembraneprotein2(VAMP2)-EGFP融合タンパク質によって可視化したシナプス小胞が集積し,GAP43-EGFPによって可視化した軸索終末の形態が複雑な形から単純な形へリモデリングする。すでに,軸索終末へのシナプス小胞の集積はAキナーゼ/CREBシグナルによって調節され,軸索終末分化に伴う形態変化(リモデリング)はカルシニューリン/NFATシグナルによって制御されることを明らかにしたが,これらを統御するシグナルを探求した。嗅神経細胞内でカルモジュリン阻害ペプチドを発現させるとシナプス小胞の集積とリモデリングの双方が阻害されることを見いだした。さらに内向き整流性カリウムチャンネルを発現させ神経細胞の発火を抑えるとりモデリングが抑制された。一方,イノシトール3リン酸5ホスファターゼを発現させ,小胞体からのカルシウム放出を抑制すると,シナプス小脳の集積が選択的に抑制されることがわかった。これらのことから,神経細胞の発火に伴う電位依存性カルシウムチャンネルを介したカルシウムシグナルがリモデリングを調節し,イノシトール3リン酸受容体を介した小胞体からのカルシウムシグナルがシナプス小胞の集積を調節することが示唆された。
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Research Products
(10 results)