2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19209009
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮園 浩平 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90209908)
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Keywords | リンパ管新生 / 転写因子 / シグナル伝達 / 癌 / 発生・分化 / 転移 / 病理学 / 免疫 |
Research Abstract |
1.転写因子Pox1はリンパ管新生のマスター因子として作用することがこれまでの我々の研究で明らかとなっている。我々はProx1と結合する因子をyeast two-hybrid systemで検索し、Etsファミリーの転写因子であるEts2がProx。と結合することを見出した。Ets2は血管内皮細胞だけでなくリンパ管内皮細胞にも発現していた!またリンパ管内皮細胞でProx1がEts2と結合していることを確認した。さらに我々はEts2がProx1と協調して血管内皮細胞やリンパ管内皮細胞で、リンパ管内皮細胞の増殖や機能に重要な働きを持つVEGF-Cの受容体であるVEGFR3の発現を誘導することを明らかにした。またEts2はProx1による血管内皮細胞やリンパ管内皮細胞のVEGF-Cに対する遊走を促すことや、クロマチン免疫沈降法でProx1とEts2がVEGFR3プロモーターヘ結合すること存確認した。さらには、我々が確立した横隔膜でのリンパ管新生系でけEts2がin vivoにおいてリンパ管新生を誘導することを見出した。今回の我々の研究でEtsファミリーの因子ではEts2以外にもEts1などいくつかの因子がProxlと結合することが明らかとなったことから、Estファミリーの因子はProx1と協調することによってリンパ管新生に極めて重要な役割を持つことが明らかとなった。 2.新規転写因子Homezは機能未知の転写因子で、我々の研究でProx1と結合することが明らかとなった。Homezは血管内皮細胞やリンパ管内皮細胞に発現している。Homezはリンパ管内皮細胞でCyclinE1の発現を上昇させることから.細胞増殖を促進することが示唆された。Homezを高発現するマウスは形態学的には明らかな異常は見られなかったが、Homezが精巣に発現しているためか生殖能力に異常があることを示唆する結果を得た。
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Research Products
(10 results)