2008 Fiscal Year Annual Research Report
樹状細胞のウイルスパターン認識分子による細胞性免疫活性化機構
Project/Area Number |
19209015
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
瀬谷 司 Hokkaido University, 大学院・先端生命科学研究院, 教授 (10301805)
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Keywords | 自然免疫 / ワクチン / NK細胞 / Toll-like-receptor / TICAM-1経路 / Myd88経路 / polyI:C |
Research Abstract |
H20年度は以下の3点についてそれぞれ成果を得た。以下に列記する。項目を設けた。CTL誘導の結果は次年度にまとめる。 1. NK活性化に必要な樹状細胞因子群:マウス樹状細胞(mDC)-NK reciprocal activationの担当分子は不明である。mDCにTIC4M-1依存性に発現する候補分子をlentivirus vectorで未成熟樹状細胞(immature mDC)に発現させてNK活性化を査定した。結果は1.樹状細胞による抗がんNKの活性化はTICAM-1経路で誘導された。2. TICAM-1経路の下流はIRF-7ではなくIRF-3でNK活性化型樹状細胞が成熟化した。3. 本経路に於けるNK活性化機構は樹状細胞がNK活性化膜分子を発現し、NKとの結合によってNKを活性化する事が判明した。4. 本分子を発現させた樹状細胞は移植がんを強く退縮せしめた。該当分子はレクチンのClec 4eと新規の4回膜貫通型分子INAMであった。 2. NK活性化を指向する樹状細胞応答の分子機能的解析 : TICAM-1経路以外のmDC-NK reciprocal activationの担当経路として種々の微生物成分で樹状細胞を刺激した結果、lipoproteinの経路でNK活性化型樹状細胞が成熟した。このルートはMyD88依存性と非依存性の場合があり、前者はTLR2が責任受容体であった。後者の活性化機構は不明である。現在これらのNK活性化経路と分子をMyD88-/-、IPS-1-/-マウスを用いて検討中である。 3. 毒性の少ないRNA誘導体 : PolyI : Cをエンドソーム標的型リボソームにくるんでmDCに投与するとmDCのTLR3を選択活性化出来る事が判明した。IPS-1経路の活性化は抑えられる。Stem-loop RNAをこの系でテストする予定である。
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Research Products
(20 results)