2009 Fiscal Year Annual Research Report
循環代謝免疫コンティニウムによる負荷応答と組織再構築の基盤的分子機構の解明
Project/Area Number |
19209029
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
永井 良三 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 教授 (60207975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
眞鍋 一郎 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (70359628)
渡辺 昌文 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60360096)
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Keywords | 動脈硬化 / メタボリックシンドローム / 転写因子 / 肥満 / 免疫 / KLF5 / TLR |
Research Abstract |
メタボリックシンドロームと心血管疾患の分子機構を明らかにするために、細胞のストレス受容と、それに対する遺伝子発現制御による応答の分子機構を鍵として、心血管系・代謝系・免疫系をストレス応答の一つの連続体(コンティニウムcontinuum)として解析することを目的とする。そのため、心血管系と代謝系の両者で、Toll-like受容体(TLR)やアディポネクチン受容体などによる代謝ストレスの受容機構とその情報伝達機構を解析するとともに、Kruppel型転写因子ファミリーおよび免疫応答に重要なInterferon response factor(IRF)ファミリーを中心としたストレス応答と組織リモデリングの遺伝子発現制御プログラムに関して検討を進めた。まず遊離脂質が心血管系と代謝系の両者でストレス要因となること、その情報伝達に小胞体ストレス、TLR、および酸化ストレスが重要であることを見いだした。また、線維芽細胞組織特異的KLF5ノックアウトマウスを作成することにより、KLF5が心臓間質の機能制御を担い、線維芽細胞と心筋細胞の相互作用が心臓へのストレス応答に必須であることを示した。この時、線維芽細胞でIGF-1の発現を制御することが重要である。代謝系に関しても、KLF5が膵β細胞の機能障害に重要であることを明らかとした。さらに、KLF5が視床下部で発現し、摂食を調整している可能性を見いだした。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
Nagai R
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Journal Title
The Biology of Kruppel-like Factors(Springer)
Pages: 3-18
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