2009 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫性多腺性内分泌不全症・カンジダ症の感染防御障害機構
Project/Area Number |
19209037
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永淵 正法 Kyushu University, 大学院・医学研究院, 教授 (00150441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗崎 宏憲 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教 (70403962)
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Keywords | 自己免疫調節遺伝子(Aire) / Bリンパ球 / Tリンパ球 / 樹状細胞 / カンジダ / microRNA / 免疫沈降 |
Research Abstract |
カンジダ感染に関るAire遺伝子の意義について、Balb/cマウスにおける検討を遂行中である。Aire KO Balb/cマウスでは、カンジダ症に対する感受性が高く、特に、腎臓障害をきたすことが明らかとなってきた。今後、サイトカイン応答について、Th17反応系を?中心に検討する計画である。 一方、ヒト末梢免疫細胞におけるAIREの意義については、B細胞、樹状細胞、T細胞に?遺伝子発現が認められるが、免疫染色で、B細胞には核内にドット状、樹状細胞では、核?内および細胞質に染色陽性であった。このことは発現している細胞の種類によってAIREの機能が異なる、きわめて興味深い知見であると考えられた。一方、T細胞では蛋白発現?は陰性であった。そこで、B細胞とT細胞をもちいたmicroRNAのアレイで、ATREと相互作用を示しうるmicroRNAの同定に成功し、その意義について、さらに検討を進めている段階である。一方、AIRE蛋白は蛋白分解阻害剤の影響で、蓄積が認められるが、その程度は軽微であり、やはり、蛋白分解よりも翻訳の制御がその発現に関与している要因が高いことが示唆されてきた。 一方、Bリンパ球を用いて、患者と健常人の比較によるマイクロアレイやファックスソーテイングにより、抗原提示に関る分子群にAIREが関っているとの知見が蓄積されつつある。さらに、AIREのの標的蛋白の探索については、アフィニテイ純化C-末端ペプチド抗体を用いて、Western blotを行ったころ、目的の分子量に一致したバンドとそれより短いバンドが検出された。このことはAIRE蛋白の全長とともにそのフラグメントに何らかの意義があることが示唆される。そこで、今後は、免疫沈降法を用いた、目的の蛋白のマススペクトロメトリー解析を行い、さらに、クロマチン免疫沈降法を用いた、転写因子としての標的遺伝子探索を行う予定である。
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Research Products
(7 results)