2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19209045
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高山 忠利 Nihon University, 医学部, 教授 (30280944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
幕内 雅敏 東京大学, 医学部附属病院, 名誉教授 (60114641)
三木 健司 日本大学, 医学部, 兼任講師 (20386014)
山崎 慎太郎 日本大学, 医学部, 助手 (20409014)
井上 和人 日本大学, 医学部, 准教授 (00372996)
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Keywords | 肝再生 / 骨髄幹細胞 / 分化誘導 / 骨髄キメラ / 特異的免疫寛容 |
Research Abstract |
移植片の生着の維持のためには、個体の全般的な免疫機能を保ちつつ該当移植抗原に対する免疫応答のみを抑制した状態(ドナー特異的免疫寛容)の状態を作り出すことがポイントとなると考えた。このキメリズムの形成と維持により移植片を長期に生着させることが可能となる。方法:C3Hをレシピエントとし致死量の放射線を照射した後、異系の骨髄を移植して骨髄混合キメラモデルを作成した。次にDay30に骨髄ドナーと一部MHCが一致するB6の皮膚の移植をおこない生着させた。レシピエントと同種のC3H、骨髄ドナーと同種のB6D2F1、レシピエントと皮膚ドナーとのF1(B6C3F1)マウスの脾臓細胞をそれぞれDay60に投与する3種類のモデルを作成し、末梢血におけるキメラ細胞の種類と割合の推移を経時的に計測しキメリズムの維持と皮膚移植片の生着との関係を評価した。B6C3F1マウスの脾臓細胞を投与した群では、骨髄混合キメリズムが破壊された後も、脾臓細胞由来のB6C3F1細胞が増加、皮膚移植片は維持され生着した。この現象は、脾臓細胞の投与でキメラ細胞が置き換わり、新たなキメリズムを形成、維持することで、特異的免疫寛容が維持され移植片の生着も維持されることが示唆されるものである。この結果はSplenocytes can replace chimeric cells and maintain allograft tolerance.としてTransplantation.2007Nov l5;84(9):1168-73.へ報告した。 前年度報告の続きとして、肝切除の刺激により骨髄のある分画の細胞が肝細胞などの内胚葉系の細胞にmRNAレベルではあるが分化が開始する事を発見した。この現象を肝臓における遺伝子発現を現在マイクロアレイを用いて網羅的に解析した結果、TNFやIL-6で誘導されるCXCケモカインや炎症性蛋白、CXCケモカインによって遊走してきた免疫系の細胞に特異的に発現する遺伝子群がAAF/PHxの肝臓で発現が誘導されることが判明した。近年、炎症性ケモカインが肝の再生を促進する働きがあることが報告されており、ケモカインは、マクロファージやモノサイトといった炎症性細胞のみならず生体内のさまざまな細胞に対する多岐にわたる作用が明らかになってきた。この結果はHepatic gene induction in murine bone marrow after hepatectomy.としてJ Hepato1.2006 Feb;44(2):325-33.で報告した。
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Research Products
(14 results)