2007 Fiscal Year Annual Research Report
患者と医療者が分かり合えるがんコミュニケーション促進モデルの開発と有用性検証
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19209066
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
小松 浩子 St. Luke's College of Nursing, 看護学部, 教授 (60158300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 和弘 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (50222170)
鈴木 久美 兵庫医療大学, 看護学部, 教授 (60226503)
市川 和可子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (70322344)
大和 美和 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (50384665)
矢ヶ崎 香 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (80459247)
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Keywords | コミュニケーション / コミュニティー / 乳がん / ケアの保証 / CBPR |
Research Abstract |
【目的】本研究の最終目標は、患者-医療者間、患者-患者間、およびコミュニティにおいて、正確で信頼できるがん情報の分かち合いを促進するく分かりあえるがんコミュニケーション促進モデル>を開発することである。初年度は、個人、個人間、およびコミュニティにおいてがん医療・ケアに関して、どのような情報ニーズがあるのか、また、情報にアクセスし、活用する上でどのような障壁や困難を感じているのかについて、文献レビューと、がん患者情報システム開発プロセスに関する海外ヒアリング調査を実施した。【方法】68文献のレビューの内容をOutcome Modelに依拠し、がん健康情報に関する構造的・機能的特徴を分析した。ヒアリング調査は、がん健康情報ケアプログラム開発を先進的に行っているカナダのPrinces MargaretHospitalならびにCancer Care Ontarioにおいて実施した。【結果および考察】文献検討の結果、情報収集のリソースはインターネットによるものが多いが、その質や正確性、アクセスのしやすさ、情報を提供する際のコストなどの困難や課題が指摘された。また、患者のリテラシー能力、医療従事者の情報提供能力などの促進が課題としてあげられた。がん健康情報システムに関する主要なニーズは、<治療・ケアの意思決定に役立つ最新情報の時機にあった獲得><療養生活上の変化に備え、先駆けるためのセルフケアにかかわる情報獲得><情報システムの効果的な活用をナビゲートしてくれる人・教育・システムの整備><個々のためにあつらえた健康情報集積システムの整備><双方向で情報をシェアーできるシステムの整備>などに分類できた。【結論】時機を逸しないで、個々の状況に適合した情報が必要であり、そのためには、当事者の視点にたち、自律性、潜在する能力の促進に焦点をあてた情報共有型のシステム開発が望まれる。
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