2008 Fiscal Year Annual Research Report
文化の世代間継承に関する文化人類学的研究:インドネシアの事例から
Project/Area Number |
19251010
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
鏡味 治也 Kanazawa University, 人間科学系, 教授 (20224339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 敏 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60175487)
森山 幹弘 南山大学, 外国語学部, 教授 (50298494)
中谷 文美 岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (90288697)
岡本 正明 京都大学, 東南アジア研究所, 准教授 (90372549)
長津 一史 東洋大学, 社会学部, 准教授 (20324676)
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Keywords | 文化継承 / 世代間格差 / 国民文化 / 民族間関係 / ライフコース |
Research Abstract |
本年度の研究活動として、8月より各自の日程でインドネシアおよびオランダでの資料収集を行った。鏡味はジャカルタとバリ州で、中村,梅田、中谷はバリ州を中心に、森山はオランダで、福岡と研究協力者の阿良田麻里子(民博研究員)は西ジャワ州を中心に、中川は東ヌサ・トゥンガラ州で、岡本はバンカ・ビリトゥン州で、長津は東ジャワ州のカンゲアン諸島周辺で、金子はランプン州で調査を行った。それぞれ継続して調査している調査地で、文化慣習のほか、生業、地区組織、政治、教育、芸能、移住などの観点から資料を収集した。森山はオランダで植民地時代の文献資料を収集した。 年度末には金沢で全員が集まり、これまでの調査結果報告と成果とりまとめの方向性について話し合う打ち合わせ会を開いた。 これまでの調査ですでに基礎的なデータは集積されたほか、新たな分析視点を誘う興味深いデータが収集されており、その成果の一部は各自の研究論文等で着々と公表されつつある。ただ、それら個別の事例を相互につき合わせ、また文化の継承に関わる諸要因間の相互関係を解明することが、次の課題として残っている。最終年度はこれまでの各自の調査を継続発展させつつ、インドネシアにおける文化の世代間継承の実態を、種々の観点と複数の調査地のデータのつきあわせから解明する、統合的な比較分析の枠組みを構想していき、年度末の全体的な成果とりまとめと公開シンポジウム等での発表につなげたい。
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Research Products
(20 results)