2009 Fiscal Year Annual Research Report
クメール帝国地方拠点の都市遺跡と寺院遺構に関する研究
Project/Area Number |
19254005
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
溝口 明則 Meijo University, 理工学部, 教授 (20297336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 武 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30063770)
下田 一太 早稲田大学, 理工学研究所, 講師 (40386719)
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Keywords | クメール王国 / 寺院遺構 / 都市遺跡 / カンボジア / 街道 |
Research Abstract |
本年度は、コー・ケー及びベン・メアレアを対象とした現地調査を実施した。コー・ケーでは、初年度から進めてきた地形調査及び建築・土木・水利遺構に関するGPS/TPSを用いた広域的実測調査を継続して行い、これまでに確認された全127の遺構に関する現状目録、及び主要34遺構の実測平面図、灌漑用池ラバール及び北方の土手断面図、遺跡群全域図を作成した。主要寺院の伽藍配置と寸法計画に関する分析考察、及び都市全域の地形及び水利構造と遺跡分布に関する分析考察に基づき、古代都市チョック・ガルギャーの都市的・建築的特質の一部を明らかとし、それらの成果を調査報告書及び雑誌論文等で発表した。さらに美術史的調査としてアン・クナの記録作業、台座遺構の実測等を行い、類似遺構との比較考察を進めている。ベン・メアレアでは、昨年度に引き続き、主に第一及び第二回廊内の全建物に関するTPSと手測りによる実測調査、及び周辺遺構の現状確認と写真記録、TPSと手測りによる実測調査を行った。これにより、既存図面はほぼ全面的に更新されることになり、周辺遺構を含めた同寺院の広域的配置計画が明らかとなりつつある。さらに補足調査として、プラサート・ニャック・ブオス、チュアン・スラム等、プレア・ヴィヘア州北部の14遺構に関する悉皆調査を行った。同地域における寺院建築の造営過程や伽藍配置、建築型式等に関する研究に向け、現地での基礎的な情報収集を行っている。
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Research Products
(10 results)