2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19255017
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
真木 太一 University of the Ryukyus, 農学部, 教授 (80314970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安部 征雄 筑波大学, 北アフリカ研究センター, 特任教授 (70015808)
礒田 博子 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (00375429)
脇水 健次 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教 (00240903)
杜 明遠 (独)農業環境技術研究所, 主任研究員 (80354083)
八田 珠郎 (独)国際農林水産業研究センター, 主任研究員 (60164860)
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Keywords | 黄砂 / DNA鑑定 / 病原菌・ウイルス / アレルゲン / 沙漠化 / 地球環境 / 中国 / 気象環境 |
Research Abstract |
中国では沙漠化が進み、黄砂が多く発生しているが、植林等の防止対策は十分ではない、日本と中国敦煌で採集された黄砂から同定した菌株が高確率で同じ菌株である文献があるなか、黄砂と口蹄疫ウイルスの関連性と伝染ルートを解明する目的で遺伝子検出法を検討した結果、3つのプライマーセットを用いると口蹄疫ウイルスの検出・タイプ鑑定が可能となった。また、細菌やウイルスが付着した黄砂粒子の鉱物組成や表面状況を把握する目的で敦煌の砂について解析した結果、細粒試料にはCaOが多く、粘土画分には相対的にAl_2O_3、Fe_2O_3、Mg0、K_2Oと両炭酸塩鉱物が多く、微粒石膏も含まれる。.バルク試料には石英、アルマイト、カルサイト、ドロマイトよりなり、両炭酸塩鉱物は含まない。粘土鉱物は雲母、クロライトを主とし、バーミキュライト、カオリナイト、スメクタイトを含み、粗粒の一次鉱物に粘土鉱物の付着と有機態Nの付着が確認された。細菌やウィルスが付着して移動する場合には粘土鉱物の最表面との結合・吸着機構を解明する必要がある。さらに、黄砂のアレルギー現象で鼻病の増加が疑われるなか、アレルゲン由来の研究が急がれるが、アヒルゲン物質の探索を目的に黄砂のアレルギー情報伝達化学物質の分泌に与える影響、好塩基球の特異マーカーの細胞表面での発現強度解析、地域ごとの黄砂付着アレルゲン物質の比較によって黄砂との因果関係を解明しつつある。さらには、最近の黄砂の気象的特性、気象と黄砂粒度分布の関係、黄砂防止用植林による気象改良効果の解明を行うなか、2007年秋季より福岡・那覇・つくばで黄砂の採集を行っており解析が待たれる。
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Research Products
(10 results)