2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19256002
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
高木 正洋 Nagasaki University, 熱帯医学研究所, 教授 (60024684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川田 均 長崎大学, 熱帯医学研究所, 講師 (80363480)
長谷部 太 長崎大学, 国際連携研究戦略本部, 教授 (20253693)
比嘉 由紀子 長崎大学, 国際連携研究戦略本部, 助教 (40404561)
後藤 健介 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (60423620)
天橋 和典 長崎大学, 熱帯医学研究所, 研究員 (80437847)
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Keywords | デング熱 / 媒介蚊 / ベトナム / 環境 / 防除 |
Research Abstract |
マルチポイント媒介蚊調査(幼虫) (1)ベトナム全土に亘る300地点以上の古タイヤ内の蚊幼虫調査から、デング熱媒介蚊(ヒトスジシマカ、ネッタイシマカ)は各々独特の地理的分布を示すことが判った。(2)平均気温、家屋の密集程度、植生の状態が地理的分布を決定する大きな環境要因である。(3)上記環境要因に対する感受性が2種のデング熱媒介蚊間で大きく異なっている。(4)環境要因の定量的把握を進めればある程度2種の浸襲度の予測が可能となり、感染リスクの少ない環境管理や効果的な防除に寄与することが出来るであろう。 定点疫学調査 (1)ニャチャン市におけるデング熱媒介蚊の発生量を左右するキーコンテナーが明らかになった。(2)従来あまり重要視されてこなかった井戸の発生源としての重要性が明らかになった。 ボウフラ捕食性ケンミジンコの自然界での捕食効果の評価と生物化的防除法の改良 (1)生活用水を貯めておく水甕は南部ベトナムでは何処でもみられるがその水質は多様であった。(2)水質の違いは蚊幼虫、ケンミジンコ双方にとってのエサ条件の差異を来たし、その結果ケンミジンコの捕食による蚊幼虫の防除効果が不安定になることが判った。(3)水の管理が安定した防除効果を得るための必要条件である。 常温揮発性ピレスロイドに対する蚊の忌避効果を利用した成虫産卵阻止の試み (1)ピレスロイドに多少抵抗的なため明瞭な結果ではなかったが産卵抑制効果は認められた。(2)水中の幼虫に対してもある程度の効果が認められた。特に若齢に対して効果が高かった。(3)しかしケンミジンコに対する影響大きくポピュレーションを低下させた。
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