2009 Fiscal Year Annual Research Report
組み込み非対称マルチコアシステムのための仮想基盤環境
Project/Area Number |
19300004
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
追川 修一 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (00271271)
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Keywords | ソフトウェア学 / 計算機システム / オペレーティングシステム |
Research Abstract |
平成21年度では,実際的な環境での有効性の検証を行なうための実験基盤となる環境の研究,VMMの開発,研究目的に使用できる非対称マルチコアプロセッサの検討を行なった.本研究で作成した仮想基盤環境を実際に実行し,実験を行ない,その有効性を検証するためには,実験基盤となる実行環境が必要となる.一般的に使用可能な非対称マルチコアプロセッサがないことから,プロトタイプシステムとしてQEMUシミュレータをベースに開発し,異なる種類のプロセッサをシミュレートするプロセスを組み合わせることにより,非対称な特徴を持つ複数のコアからなるプロセッサのシミュレートを可能にした.また,上記の実験基盤となる実行環境で動作するVMMおよびVMM上で動作するOSについての研究を行なった.組み込みシステムで広く使用されているプロセッサとして,ARMプロセッサに対応したVMMの研究開発を行った.ARMプロセッサ対応のVMM実現に必要な情報として,センシティブな非特権命令があることを明らかにし,実際にVMM上でLinuxを動作させることで,VMMの設計が正しいことを検証した.さらに,異なるプロセッサアーキテクチャを持つプロセッサの相互接続を行うために,近年標準化されたOpenCLに着目し,非対称マルチコアシステムへの対応について,プロトタイプ実装を含め研究を行った.そこで必要となる,仮想化されたランタイムについて研究開発を行った.
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Research Products
(4 results)