2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19300035
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
角 康之 Kyoto University, 情報学研究科, 准教授 (30362578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 豊明 京都大学, 情報学研究科, 教授 (70135531)
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Keywords | 体験メディア / コミュニケーション支援 / ミーティングキャプチャ / PhotoChat / 創造活動支援 |
Research Abstract |
本研究は、オフィス、研究所、大学、博物館といった知識の創造・流通の場における、協調体験を介した知識の言語化と整理を支援するシステムの開発を目的とする。そこで、我々自身の研究室内での教員と学生、または学生同士の日常的な会話シーンをとらえ、本人もしくは興味を共有する他の研究室メンバーがそのシーンを振り返り、知識の言語化と整理を行えるシステムの研究開発を行っている。 (1) ミーティングキャプチャシステムの試作:4〜6人程度のメンバーが机を囲み、スライドをスクリーンに表示しながら行うような典型的な対面式ミーティングを記録・支援するシステムの試作を行った。我々のシステムの特徴は、参加者の顔の向きの変化によってミーティングシーンの切り出しや大まかな状況を推定することと、参加者本人達によるメモ記録行為からシーンの内容的な重要度を推定することである。前者を実現するために、全方位カメラから得られる全参加者の上半身映像の映像パターン認識を行い、簡易的に顔方向を取得する。そして、発話者やスライドへの視線集中や、視線分散、会話中の視線配分といった現象を読み取り、それによって会話シーンの類型化を行った。後者のためには、昨年度までに開発してきた、写真を撮ってその上に書き込みができるPhotoChatというシステムを利用し、撮影、書き込み、閲覧の時系列パターンからスライドへの注目度を推定する手法を開発した。 (2) PhotoChatの実践利用:PhotoChatを、上記のようなミーティング状況だけでなく、日常的なメモ共有や博物館見学といったシーンで利用評価した。また、子供の創造活動支援を目的としたワークショップ(慶応大学で開催されたワークショップコレクション2008)に参加し、2日間で200人余りの子供たちにPhotoChatを利用したワークショップに参加してもらった。その結果、子供の年齢や付き添いの家族・友人の有無によって、作品における撮影対象や書き込みの種類や量が異なることが観察された。
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