2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19300036
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
吉野 孝 Wakayama University, システム工学部, 准教授 (90274860)
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Keywords | 多言語コミュニケーション / 異文化コラボレーション / 翻訳リペア / 機械翻訳 |
Research Abstract |
本研究の目的は,多言語コラボレーション環境において,異なる言語を利用するユーザ間の知識を抽出するための,多言語ユーザ参加型の知識創成の方法論を研究する.本年度は,下記の2点に取り組んだ. (1)多言語コミュニケーション支援の基礎研究 (2)知識抽出を促進するコミュニケーション環境の研究 多言語コミュニケーション支援の基礎研究として,翻訳リペア支援技術の確立のための基礎研究を行った.この研究成果は,機械翻訳を用いる多言語コミュニケーション支援システムを構築する際の基礎研究となる.テキストベースのリアルタイムコミュニケーションにおいて,メッセージ作成の長時間化は円滑なコミュニケーションを妨げる.コミュニケーションを円滑に行うためには,相手が許容できる時間内にメッセージ作成を終える必要がある.これまでに,システムを介したテキストベースの対人リアルタイムコミュニケーションにおいて,相手の応答をどれだけ待つことができるのか(対人許容応答時間)については明らかにされていない,評価実験より,下記を明らかにした。(1)対人許容応答時間は,平均約2分であった.(2)相手の入力状況の提示により,対人許容応答時間が長くなる.(3)対話の経過時間は,対人許容応答時間に対して大きな影響を及ぼさない. 知識抽出を促進するコミュニケーション環境の研究としては,Web上に存在する画像とテキストのアノテーションのリアルタイムコミュニケーションへの利用の可能性ついて,システムのプロトタイプを構築し,多言語コミュニケーション実験を実施した.
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