Research Abstract |
平成19年度の目標は,アクティブ情報収集について,病院情報システムに準備されたツールを利用するとともに,本研究費(平成19年度)で設置するデータウェアハウスサーバを用いてデータを蓄積,ユーザ指向アクティブマイニングについて,開発用ワークステーションを設置して,必要なプログラムを開発することである。実際に,平成19年度5月に病院情報システムのリプレースが行われ,ユーザ履歴に関わるデータ蓄積が可能になったことから,蓄積されたデータに関わる背景的情報となりうる診療記録,診療行為を抽出するシステムを開発,本年度設置されるデータウェアハウスサーバに実装,データの蓄積を平成19年10月より開始した。現在,ユーザ履歴に関わるデータは1ヶ月の間に5GB程度の蓄積があり,合計30GB程度が蓄積され,この蓄積を継続している。これに伴い,平成19年度10月から蓄積されたデータを用いて,予備的にマイニング技術の適用を行い(担当:平野,阿部),得られたパターンの評価を進めた(担当:津本)。この結果,履歴変更に関する有用な知識を得られたため,現在,ユーザー履歴を含んだ時系列データからのマイニング技術の開発を進めている。第一段階として,ユーザーの処方エラーをtarget conceptとするsupervised learningの形でルール生成,決定木等の方法でパターンの抽出を試みた。第二段階として,時系列データにtarget conceptの情報を与えずにunsupervised learningの手法(クラスタリング等)を用いて,時系列データの類型化を試みた。さらに,得られた結果を用いて,本年度設置するクライアントPCを利用しつつ,アクティブユーザーリアクションのプロセスを予備的に実行し,本年度の目標をほぼ完全に達成した。
|