2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19300051
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹内 純一 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (80432871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 規一 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 准教授 (60284551)
實松 豊 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 准教授 (60336063)
川端 勉 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (50152997)
川喜田 雅則 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教 (90435496)
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Keywords | 学習理論 / 確率的コンプレキシティ / ユニバーサルポートフォリオ / 超解像 / 通信路容量 / Bregmanダイバージェンス / 機械学習 / データ圧縮 |
Research Abstract |
確率的コンプレキシティ(SC)に関する研究の一貫として、Bayes混合によるminimaxデータ圧縮ナルゴリズム、超解像、Bregmanダイバージェンスによる幾何学などについて考察した。主な内容は以下の通りである。 1.ユニバーサルポートフォリオとデータ圧縮 Coverのユニバーサルポートフォリオは、情報理論の考え方を株の分散投資(ポートフォリオ)に応用して提案した枠組みであり、特にデータ圧縮と類似の構造を持ち、SCと密接な関連があると考えられてきた。しかし両者の関係は十分には理解されていなかった。ここではポートフォリオの効用関数を確率密度関数として定義しなおし、データ圧縮の枠組みでポートフォリオを議論した。結果として、SCとポートフォリオのminimax戦略の完全な理解を得た。 2.SCと通信路容量の関係に関する考察 パラメトリックな確率モデルは、パラメータを入力とし確率変数を出力とする通信路とみなせる。この通信路の容量は、確率モデルに関する期待値版SCと密接に関連する。今期はこの関連を主に情報幾何の観点から考察した。特に、この関係はKLダイバージェンスをBregmanダイバージェンスに置き換えても同様に成り立つことを指摘した。また、離散通信路の容量を計算する室賀アルゴリズムを拡張し、期待値版SCの上界を示した。 3.超解像に関する考察 超解像は、劣化した観測画像から元の画像を推定する問題として定式化できる。大きくは、訓練画像を用いて推定法を学習する方式と、画像が劣化する過程を条件付き確率分布としてモデル化して推定する手法の二つに分けられる。一般に前者は単一の、後者は複数の観測画像に基づいて推定を行うものである。今期は両者の研究を平行して進めた。前者については、compressed sensingを応用した手法とテンソル代数を応用した手法を比較し、精度を改善した。後者については、Bayesの定理を用いるBayes超解像について、計算量的ボトルネックである位置ずれの推定を効率的に行う超解像アルゴリズムを提案した。
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Research Products
(17 results)