2010 Fiscal Year Annual Research Report
人間の物体・空間表現の分析に基づく対話を援用した統合物体認識
Project/Area Number |
19300055
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
久野 義徳 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10252595)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 貴訓 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (20466692)
|
Keywords | 画像,文章,音声等認識 / 知能ロボティックス / 認知科学 / ユーザインターフェース / エスノメソドロジー / 物体認識 / コンピュータビジョン / ヒューマンコンピュータインタラクション |
Research Abstract |
物体名を告げただけで確実にその物体を認識できる計算機による物体認識の実現は困難である。そこで、本課題では頼んだものを取ってきてくれるような介護ロボットへの利用を想定し、対話を通じて物体の属性等をユーザから教えてもらうことで物体を認識できるようにする方法を研究した。ただし、常に対話をしなければならないシステムではユーザに受け入れられない。そこで、まず自動でシーン中の物体をあらかじめできるだけ認識しておき、依頼された物体がその認識結果にない場合に対話処理に入るシステムを検討した。 自動認識に関しては、前年度に引き続き、カテゴリーレベルの認識の性能向上を目指して研究を行った。同一カテゴリーに属する物体でも見え方の変化の大きい物体がある。そこで、学習データに対して教師なし学習を行うことで、最適な数のサブカテゴリーに分割して、認識用モデルを生成する方法を提案し、実験により有効性を確認した。 対話認識に関しては、形状属性についての検討を進めた。被験者を用いた実験により、人間は形について言及する場合、全体の形状だけでなく、ある方向から見た形状や物体の部分や表面の模様の形状など、いろいろな部分の形状について表現することが分かった。また、同じ表現でも状況により指し示す物体形状が異なる場合のあることも分かった。これらの知見をもとに、「丸い」「四角い」という基本的な表現に対応する物体を検出する画像処理法を検討した。これまでに検討してきた、色、空間位置関係、それに形を合わせて、人間が対話で指示した物体を検出できる基本的なシステムを構築した。
|