2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19300064
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
片桐 滋 Doshisha University, 理工学部, 教授 (40396114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大崎 美穂 同志社大学, 理工学部, 准教授 (30313927)
中村 篤 同志社大学, NTTコミュニケーション科学基礎研究所, 主幹研究員 (50396206)
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Keywords | 一般化確率的降下法 / 識別学習 / パター認識 / 構造的リスク最小化 / 最小分類誤り学習 |
Research Abstract |
3年の研究期間の第2年目として、第1年目に築いた準備の上に、理論面の解析とライブラリ実装の両面において大きな進捗を示すことができた。まず理論面では、本研究の狙い通りに、分類誤り損失関数を中心とした様々な損失関数を統合的に扱うことを可能とする体系を構築することができた。また、サポートベクターマシンが持つ幾何マージン最大化の概念と一般化確率的降下法が持つ分類誤り数最小化および誤分類測度の概念との関係を明示し、最大幾何マージン最小分類誤り学習法を構築するに至った。理論面ではさらに、学習に伴うハイパーパラメータ調整の負荷低減や学習の統計的安定性の向上を目論んで着目してきたAdaBoostをも一般化確率的降下法と同じ土俵で構成できることを発見し、既に膨大な研究資産を持つこのAdaBoostの最小分類誤りの観点に立った不十分さの分析と、その解決法としてのアンサンブル型最小分類誤り学習法の構築をも行うことができた。本研究計画が目指した、識別学習の体系化の主要な部分は、今期、相当程度が解決されたものと考えている。次に、こうした新規手法の実装も含むライブラリの作成においては、分類器を構成する種々の関数群のモジュラリティを向上させ、ライブラリへの変更や新規機能の追加が容易な実装方法を考案し、その実装を進めてきた。また、理論的な理解を進めるためにサポートベクターマシンやブースティング(AdaBoost等)の仮実装と評価実験を行ってきたが、これらはまだ、本研究で構築してきたオブジェクト指向型ライブラリに組み入れるには改良が必要である。これらの改良や上記の新規理論の実装評価等が今後の主な研究課題となる。
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Research Products
(3 results)