2009 Fiscal Year Annual Research Report
ラフセット・クラスタリング技法の確立-ラフ集合論の新たな局面の開拓
Project/Area Number |
19300074
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
宮本 定明 University of Tsukuba, 大学院・シスラム情報工学研究科, 教授 (60143179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津本 周作 島根大学, 医学部, 教授 (10251555)
乾口 雅弘 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (60193570)
村井 哲也 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (90201805)
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Keywords | ラフ集合 / クラスタリング / 決定表 / 近傍システム / カーネル関数 / 情報統合 / 医療情報 / グラニュラークラスタリング |
Research Abstract |
本研究では、ラフ集合論における教師つき分類から教師なし分類への大きな流れを形成する。また、クラスタリング技法の研究によって、ラフ集合論自身を一層発展させることを目的とする。これらの目的をふまえ、最終年度は、以下の研究を実施した。 1.本研究のアプローチ、方法論の核となる階層クラスタリングと非階層クラスタリングの概念に不確実性を導入するためのモデルを発展させた。一般化ラフ集合モデル(近傍モデル)のアルゴリズムを発展させ、その応用を行った。 2.ラフ集合モデルに基礎となる数学的性質を一般化し、本研究の基礎理論を進展させた。 3.一般化されたラフ集合モデルとから得られるカーネル関数によるクラスタリング技法に、陽写像法と呼ばれる新たな技法を導入し、グラニュラーデータ(粒状データ)のクラスタリングにカーネル関数を用いることが容易にできるようにした。 4.一般化ラフ集合などの不確実性データに制約を与える形での半教師付き分類に関わる階層的クラスタリングアルゴリズムを考察した。 5.モデルベース階層化クラスタリング概念を利用した決定表のクラスタリングアルゴリズムを更に発展きせ、決定表への応用例を示した。さちに、可変精度ラフ集合に基づく分類技法や、情報表のクラスタリングによる統合に関わるシスケムの応用を進めた。 6.Jaccard係数による分類など、医療情報分野諸データのクラスタリング技法を発展させた。また、contingency matrix技法を開発した。 7.不確実性を含むデータのクラスタリング技法たついて許容(tolerance)の概念に基づくいくつかの技法を発展させた。 これらの成果によって、ラフセット・クラスタリングの概念を、より包括的なグラニュラークラスタリングの概念に発展させることができた。
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Research Products
(29 results)