2010 Fiscal Year Annual Research Report
高次元大規模データのモデル化を助けるデータヴィジュアリゼーションの理論と実際
Project/Area Number |
19300097
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
柴田 里程 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60089828)
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Keywords | 高次元データ / 大規模データ / 視覚化 / モデリング / Textile Plot |
Research Abstract |
大規模で高次元なデータのモデル化を助けるための効果的なデータヴィジュアリゼーション環境の確立を目指しTextilePlotを中心に進めてきた本研究の最終年度として,本環境をさまざまな研究分野に実際に適用しその成熟を図るとともに,視覚的なモデルヴァリデーションと整合性の高いvon Misesタイプの適合度検定統計量を本環境に効果的に取り入れるための研究を行った.特に,オーストラリアCSIROとの共同プロジェクトに於いては,大量で多種多様な海洋調査データにTextilePlotを利用することにより,これまで見当のつかなかった水温,土壌,塩分,海流,漁業活動などの海底生物に対する影響の姿がかなりはっきり見えるようになり,明確なモデル化につなげることができた.その段階で新たに必要になった機能を追加することができたのはひとつの大きな成果である.一方,適合度統計量に関しては,これまで推定の基準と適合度の基準の間に乖離があったため,視覚的なヴァリデーションとは整合性がよくなかったが,経験分布とモデル分布の2乗距離を最小にするいわゆるMDE(Minimum Distance Estimate)を用いることによって基準の統一化を図ることができた.その段階で必要となった理論展開からこれまでにない新しい漸近理論が生まれ,それに基づく適合度検定の機能を本環境に実装できたたことも本研究の大きな成果の一つである.
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Research Products
(6 results)