2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19300106
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
眞溪 歩 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (50273842)
|
Keywords | 非侵襲的脳活動計測 |
Research Abstract |
本研究の中核をなすオンラインクロック同期EEG/MEG計測装置を試作した.具体的には,ビデオ信号の垂直同期周波数を逓倍してEEG/MEG用のAD変換器のクロックを生成する回路,同垂直同期周波数に同期しかつ互いに精密に位置合せされた映像を出力するプロジェクタ2台,この映像をシールドルーム内で寝た姿勢にある被験者に提示するプロジェクタ支持台,電極がバッファアンプになる脳波キャップからなる.この実験装置を用いることによって,より精密なEEGデータを得ることができ,かつ被験者への負担は大幅に減少した.この装置を用いた両眼立体視のEEG計測を行い,左右単眼での処理,両眼での処理の3通りと,これらの刺激の状態に対する応答と状態変化に対する応答2通りの組合わせの合計6通りに対して脳波の分離に成功した.また,拡張加算平均法である位相系列解析では,位相順を定めるために数多くのパラメータが必要であり,これらを合理的に定める方法の説明不足のために投稿論文が不採択になった.これに対し,逆問題解のエポック間同期のクラスタリングによって,大幅にパラメータ数を減らす方法の開発を行った.また,本研究の応用例として,両眼立体視における左右眼情報処理のバインディング問題について調べた.この結果,単眼処理は主に刺激の状態変化に対応する短潜時成分であり,両眼処理は主に刺激の状態に対応する長潜時成分であることがわかった.なお,通常のEEG/MEG計測ではこれらの成分は分離できない.
|
Research Products
(6 results)