2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19300115
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
岡本 仁 The Institute of Physical and Chemical Research, 機能的回路構築研究グループ, グループディレクター (40183769)
|
Keywords | 手綱核 / 終脳 / 基底核 / 行動解析 / ゼブラフィッシュ |
Research Abstract |
GGPCR-2037やNarp遺伝子を含むBACクローンにGa14-VP16又はCreを組み込んだコンストラクトを作製し、1細胞期の胚に注入することによって、トランスジェニック・ゼブラフィッシュの系統を作製した。これらの系統では、手綱核の亜核特異的に、Ga14-VP16やCreが発現することがわかった。これらの系統と、UASの下流にloxP-dsRed-loxPとジフテリア毒素を組込んだトランスジェニック系統をかけ合わせることによって、手綱核亜核特異的に、神経活動を制御することが可能になった。この2重トランスジェニック系統と野生型のゼブラフィッシュを用いて、光を条件刺激として、電気ショックを非条件刺激とする、恐怖反応学習がどのよう上に異なるかを調べた。予備的実験では、条件刺激の提示に対する恐怖反応の亢進が見られた。 さらに、低ノイズ高速イメージングカメラを用いて、ゼブラフィッシュ脳の神経細胞のCa濃度の変化を計測するシステムを確立した。これを用いて、光に対する恐怖学習に基づいて能動的回避行動をとれるようになったゼブラフィッシュの脳で、光の点灯が、脳の活動にどのような影響を持つようになったのかを調べられるようになってきた。予備的実験では、学習の成立後、終脳の特定の部域のみが、条件刺激の提示によって興奮するようになることが分かった。
|