2007 Fiscal Year Annual Research Report
Alzheimer病:脳βアミロイド沈着防止方法の神経病理学的検討
Project/Area Number |
19300122
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山口 晴保 Gunma University, 医学部, 教授 (00158114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 惇 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (80225862)
森 隆 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (60239605)
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Keywords | 老化性痴呆疾患 / βアミロイド |
Research Abstract |
脳βアミロイド沈着を防止する方法を検討するための基盤となる研究を進めた。理研の西道グループとは,βタンパク前駆体トランスジェニック+ネプリライシンノックアウトマウスでシナプスのβタンパクオリゴマーがどのように変化するか検討を続けている。19か月まで生育させ,さらに電顕所見を定量化する解析方法なので,今年度中に結果をまとめられなかった。長寿研のグループとは,ガングリオシド欠損マウスにおける脳βアミロイド沈着の変化を形態学的に検討し,興味深い結果を得て投稿準備をしている。また,βタンパク前駆体トランスジェニックマウスを使ってアストロサイトの働きを抑制する薬剤の効果も検討している。米ハーバード大との共同研究では,サルの仲間であるタマリン(寿命15年程度)の脳を検索し,12歳以上で老人斑が出現することを示した。埼玉医大の森は,トランスジェニックマウスの繁殖に成功し,ポリフェノール投与実験を行う基盤を整えた。そして,まずタンニン酸投与実験を遂行し,投与が終わったので結果を分析している。しかし,投与開始まで1年近く飼育しなければならないので,ポリフェノールの本格的な投与実験は来年度以降になる。このように本年度は開始年度なので,公表できるデータはないが,着々と研究を進めている。 また,共同研究者の森は,ADの病態進展におけるアストロサイト活性化の役割を明らかにすると共に,既に部分的に有効性が確認されている新規薬剤の臨床応用を目指すtranslational researchの展開を目的とした研究を継続した。
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