2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19300146
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
堀江 恭二 Osaka University, 医学系研究科, 准教授 (30333446)
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Keywords | バイオテクノロジー / ES細胞 / Bloom / 遺伝子 / ゲノム |
Research Abstract |
ゲノムプロジェクトで得られた塩基配列情報を網羅的遺伝子機能解析へ利用するために、遺伝子の両アレルを破壊したマウスES細胞バンクを構築した。具体的には、遺伝子トラップベクターで遺伝子の片アレルを破壊したのちに、我々が過去に報告した「Bloom遺伝子の一過性発現低下による両アレル変異導入」の手法により、両アレル変異体の出現を誘導し、それを単離してバンク化した。これらの変異ES細胞は、種々の遺伝子の機能解析や、再生医学への応用が可能であり、多くの研究者への有用なリソースになると期待できる。 (1)片アレル変異ES細胞バンクの作製 前年度に開発した遺伝子トラップ型ベクターを、Bloom遺伝子改変ES細胞へ感染させた。G418での薬剤選択後、耐性株を96-well plateへ単離し、細胞の凍結保存とDNA精製を行い、ベクターのゲノムへの挿入部位を決定した。挿入部位の決定には、ligation-mediated PCR法を用いた。その過程で、複数コピーのベクターがゲノムへ挿入するケースに、多数、遭遇した。複数コピーの導入は、ホモ変異体の単離が困難になるのに加え、表現型の解析も複雑になる。そこで、単一コピーのみの導入を選択するプロトコールを開発した。 (2)変異遺伝子のデータベースの作製 上記で得られたベクター挿入部位の配列を、マウスゲノムデータベースに対して検索し、変異遺伝子のデータベースを構築した。 (3)ホモ変異体の単離 ゲノムへの挿入部位を特定できた細胞株を解凍し、ドキシサイクリン存在下で培養してBloom遺伝子の発現を抑制し、両アレル変異体の単離に成功した。
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