2007 Fiscal Year Annual Research Report
実験用小型淡水魚類卵子の凍結保存:耐凍剤チャンネルの人為的発現によるアプローチ
Project/Area Number |
19300147
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
葛西 孫三郎 Kochi University, 農学部, 教授 (60152617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
枝重 圭祐 高知大学, 農学部, 准教授 (30175228)
越本 知大 宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 准教授 (70295210)
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Keywords | 魚類 / 卵子 / 凍結保存 / 水透過性 / 耐凍剤透過性 / 膜透過性 / 水チャンネル / 尿素輸送体 |
Research Abstract |
体積が大きい、小型淡水魚の未成熟卵子の凍結保存を成功させるためには、細胞膜の耐凍剤透過性を向上させることが必要である。その方法の一つとして、LHサージ前の早期のゼブラフィッシュ未成熟卵子(LHサージ前卵子)に水・耐凍剤チャンネルであるaquaporin-3(AQP3)のcRNAを注入して一定時間培養することによって、AQP3の細胞膜への蓄積量を増加させることが考えられる。本年度は、まず、LHサージ前卵子を受精率・孵化率に大きな影響を与えることなく正常に体外成熟させる方法の開発を試みた。ゼブラフィッシュLHサージ前卵子を従来から用いられている成熟培養法で体外成熟させた場合は、ほとんど受精・孵化しなかった。そこで、ウシ血清アルブミンを含むアルカリ性の新しい培養液を考案し、高率にLHサージ前卵子を受精・孵化させることができる体外成熟培養系を確立した。現在、この培養系を用いて、LHサージ前卵子の細胞膜により多くAQP3を蓄積させることができるかどうか検討中である。また、未成熟卵子の耐凍剤透過性を向上させるためには、水と耐凍剤の両方を透過するチャンネルよりも、耐凍剤のみを透過するチャンネルを発現させた方が効率がよいのではないかと考えられる。そこで、耐凍剤のみを透過する尿素輸送体の一種であるUT-A2のcRNAを合成して、細胞膜の水・耐凍剤透過性が高いメダカ未成熟卵子に注入して発現させた。その結果、耐凍剤透過性は無処理の未成熟卵子より向上したが、その程度は小さく、AQP3 cRNAを注入した卵子における向上より著しく低かった。現在、他のサブタイプの尿素輸送体が卵子の耐凍剤透過性の向上に有効かどうか検討している。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] The role of aquaporin 3 in the movement of water and cryoprotectants in mouse morulae2007
Author(s)
Keisuke Edashige, Satoshi Ohta, Mitsunobu Tanaka, Tatsunaga Kuwano, Delgado M.Valdez Jr., Takao Hara, Bo Jin, Sei-ichi Takahashi, Shinsuke Seki, Chihiro Koshimoto, Magsaburo Kasai.
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Journal Title
Biology of Reproduction 77
Pages: 365-375
Peer Reviewed
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[Presentation] The role of aquaporin-3 in the movement of water and cryoprotectants in mouse morulae2007
Author(s)
Keisuke Edashige, Satoshi Ohta, Mitsunobu Tanaka, Tatsunaga Kuwano, Delgado M. Valdez Jr., Takao Hara, Bo. Jin, Sei-ichi Takahashi, Shinsuke Seki, Chihiro Koshimoto, Magosaburo Kasai
Organizer
The 5th International Conference of Aquaporin
Place of Presentation
Nara
Year and Date
20070713-20070716
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[Presentation] マウス精子の凍結保存による傷害2007
Author(s)
金 波, 山崎 千寛, 山田 奈央子, 関 信輔, Valdez M.Delgado Jr., 葛西 孫三郎, 枝重 圭祐
Organizer
第100回日本繁殖生物学会大会
Place of Presentation
東京
Year and Date
2007-10-20
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