2007 Fiscal Year Annual Research Report
NADH・FAD自家蛍光観察による術中心筋代謝機能イメージングシステムの開発
Project/Area Number |
19300166
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
小笠原 康夫 Kawasaki Medical School, 医学部, 准教授 (10152365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢田 豊隆 川崎医科大学, 医学部, 講師 (00210279)
仲本 博 川崎医科大学, 医学部, 助教 (10299183)
岡林 均 岩手医科大学, 医学部, 教授 (10204009)
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Keywords | NADH / FAD / 自家蛍光 / 心筋 |
Research Abstract |
本年度は二波長励起によるNADH・FAD自家蛍光を撮像するシステムの試作と心筋代謝の基礎的評価を行った。NADHとともにFADの自家蛍光を併せてイメージングし、両者の蛍光強度比(FAD/NADH)より代謝機能イメージングを行うための基本システムを試作した。システムは、二波長励起光源、二波長蛍光撮像部、制御部、モニタ部、演算解析部より構成される。二波長励起光源にはNADH励起用の紫外線(375nm)とFAD励起用の青色(435nm)を用いる。紫外線LEDと青色LEDをいずれもできるだけ均一な照明になるように分散して配置したドーナツ状の照明部を設計し、基本特性を検討した。NADHとFADの二つの自家蛍光を蛍光撮像するため、可変波長フィルタを用いて二波長蛍光に対応できるCCD撮像部を試作した。NADH自家蛍光(〜460nm)とFAD自家蛍光(〜530nm)を観測できるように可変波長フィルタをコントロールすることにより、これらの二波長蛍光の撮像ができることを、基礎実験により確認した。この際、可変波長フィルタは通過帯域幅(5nm)が狭く選択性に優れている利点はあるため、選択的な蛍光観察が実現できた。しかしながら、高度な選択性によって通過光量全体の減少があった。この減少を補充するために光増幅装置の導入を行い、蛍光撮像を可能とした。また、自家蛍光強度比(FAD/NADH)演算を高画質で実施するためには、励起光の増強の必要性が確認できた。
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