2008 Fiscal Year Annual Research Report
NADH・FAD自家蛍光観察による術中心筋代謝機能イメージングシステムの開発
Project/Area Number |
19300166
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
小笠原 康夫 Kawasaki Medical School, 医学部, 准教授 (10152365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢田 豊隆 川崎医科大学, 医学部, 講師 (00210279)
仲本 博 川崎医科大学, 医学部, 助教 (10299183)
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Keywords | NADH / FAD / 蛍光 / 心筋代謝 / 二波長励起 |
Research Abstract |
動物実験により、試作システムの性能向上のための基礎実験および臨床計測に向けたシステムのinvivo評価のための実験法について検討した。 (1)各種還流液による蛍光感度の計測評価:NADHおよびFAD試薬の各種濃度溶液を作成して、試作システムを用いた蛍光観測を行った。試薬キットレベルでの計測で、十分な蛍光観察が行えることが判明したが、血液還流を想定した場合、蛍光吸収の可能性があるため、測定感度の増感の必要性がわかった。 (2)ラット摘出還流心モデルによる試作システムの基礎的評価:晶質液灌流モデルを試作して、まずNADH蛍光観察を行い、晶質液灌流モデル心での蛍光観測が可能であることを確認した。 還流モデルでは、必ずしも健常心モデルとはならず、低酸素還流状態の蛍光があることが判明した。そのため、健常心モデルを想定したinvivoでの動物実験の必要性が判明した。それによって、NADH蛍光の単一イメージングに比してNADH・FAD蛍光の二波長励起蛍光イメージング法の効果検証、確認する必要性がわかった。 (3)試作システムの性能評価のための実験動物の検討:新生児、小児の心サイズを想定した実験動物モデルについて検討した。心臓サイズ、および冠循環の状況より、小型犬での実験が適していることが判明した。ラット心、ラビット心ではサイズが小さく、特に心臓表面曲率半径が小さいため、励起照射の状況が臨床計測での状況と大きく異なることが判明した。 以上の結果とともに、開発システムの術中計測への応用に際して、観察視野の確保、術者とシステムの配置、観察所要時間等の実際面での検討も合わせて行った。
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