2009 Fiscal Year Annual Research Report
NADH・FAD自家蛍光観察による術中心筋代謝機能イメージングシステムの開発
Project/Area Number |
19300166
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
小笠原 康夫 Kawasaki Medical School, 医学部, 准教授 (10152365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢田 豊隆 川崎医科大学, 医学部, 講師 (00210279)
仲本 博 川崎医科大学, 医学部, 助教 (10299183)
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Keywords | NADH / FAD / 蛍光 / 心筋代謝 / 二波長励起 |
Research Abstract |
病態モデル実験動物による試作システムの性能評価を実施して、臨床計測に向けたシステムの最終評価を行い、実用化に向けて臨床用システムのプロトタイプ開発を目指した。まず、実験用小動物による試作システムの総合評価を実施した。臨床計測を視野に入れて、まずラット開胸心モデルを対象として血液還流時の蛍光観察を行った。NADH蛍光の単一イメージングおよびFAD蛍光の単一イメージングとNADH・FAD蛍光の二波長励起による蛍光比(NADH/FAD)イメージングを併せて行い、総合的に性能を確認した。FAD蛍光およびNADH蛍光の個別観測は血液還流においても可能であったが、NADH・FAD蛍光の二波長励起蛍光イメージングにおいてより明確な画像が観測できることを確認した。ついで、病態モデル心における低酸素状態を想定して、呼吸停止時の蛍光観測を経時的に行った。その結果、時間経過とともにNADH・FAD比イメージの増強がみられ、また低酸素状態の部位が不均一に分布している状況が確認できた。臨床計測へのアプローチの検討のため、小児心サイズを想定した大型実験動物の心筋表面の2波長励起について検討した。蛍光観察は可能であるが、より鮮明なイメージを得るためには、励起光の増強、特に紫外線光の増強が必要であることが分かった。特に、高度照明の術野での計測においては相対的な測定感度の増加のために計測部位に対する遮光が重要であり、それにより、実用化が図れることがうかがわれた。
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Research Products
(2 results)