2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19300181
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小俣 透 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10262312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 俊男 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教 (80376954)
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Keywords | 医用ロボット / ロボットハンド / 腹腔鏡下手術 |
Research Abstract |
腹腔内組立式ハンドの開発目標として,単機能ハンドと高機能ハンドの二つの方向性を設定した.前者は単機能ながら有用でシンプルなハンドであり,後者は摘む,挟む,押し広げるなどの術者の手の様々な操作を代替する高機能を目指したハンドである. 単機能ハンド:単一のトロカールだけを用いて容易に組立可能であり,臓器圧排に機能を特化したハンドを前年度に開発した.臓器形状に合わせて任意の方向へ適切な力で圧排することが可能なハンドである.今年度はその改良を行うとともに,In Vivo実験を実施し,実際に組立可能であること,大型臓器の圧排が可能であることを確認した. 高機能ハンド:これまでに3指5自由度ハンドを開発してきたが,さらに多自由度化,高機能化,実用性向上を目指し,新たに3指9自由度ハンドを開発した.これまでの組立方式では,腹腔内で部品の位置姿勢を合わせて組み立てる必要があった.これに対して対向する位置にトロカールを設置し,トロカールを貫通させて組み立てる新たな方式を考案した.この方式では,腹腔内で組み立てるのではなく,貫通して腹腔外部に出てきた部分で組み立てるため,腹腔内での部品落下の危険性がなくなり,容易に安全に組み立てることが可能となった.自由度も9に増加し,手首関節と等価な動作が可能となり機能も向上した. このように単機能と高機能の二つの方向性の腹腔内組立式ハンドを開発した.そのための組立方法,動力伝達方法を考案し.それぞれ実機により有効性を確認することができた.さらに東京医科歯科大学との共同シンポジウムを11月に開催し成果発表を行った.
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