2007 Fiscal Year Annual Research Report
リハ患者及び疾患モデル動物に行うリハ訓練の効果を生体成分から評価する解析法の確立
Project/Area Number |
19300195
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
別府 英博 (別府 秀彦) Fujita Health University, 藤田記念七栗研究所, 准教授 (30142582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園田 茂 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (10197022)
林 宣宏 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 准教授 (80267955)
高橋 久英 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 教授 (80084606)
水谷 謙明 藤田保健衛生大学, 藤田記念七栗研究所, 助手 (30351068)
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Keywords | リハビリ訓練 / 脳卒中回復期 / 微量機器分析 / 生体成分 / 微理成分検索 / サイトカイン / 運動負荷 / 筋肉成分 |
Research Abstract |
脳卒中患者に対するリハビリ訓練の評価を臨床検査所見や生化学的な面から検証した報告は少ない。まず、"リハビリには筋力増強が伴う"という視点から、筋肥大に関係するサイトカインにターゲットを絞り、入退院時の患者血清中に含まれる各種サイトカイン量をELISA法により定量し、ADLとの相関を評価した結果、HGFとADLにある種の関連性の存在が示唆された(臨床病理55(6)2007に発表)。次に、"血清中の全タンパク質を対象にすれば全く新規な知見が得られるかもしれない"という視点から、二次元電気泳動法による網羅的な検討を行った。その結果、入院時と退院時で幾つかのタンパク質に変動があること、また、患者間においてもタンパク質構成が一部異なることが示唆された(生物試料分析科学会誌29(4)379-388、2006)。現在さらに、現在網羅的に解析を進めているところである。一方、申請者らは、運動障害をもつB-6wobマウスを育種中である。このマウスの特徴は、生後3週目ごろから、後肢に歩行障害が現れる。よって、19年度はこのマウスの運動機能障害度を解析した。また筋肉成分を二次元電気泳動法で検討を行った(学内報告会にて発表2007)。さらに健常者に対し、運動負荷を与え、血清および尿を用い筋肉代謝成分の変動をHPLCで検索した(学内報告会2007)。このように生体微量成分の解析法を構築しつつ、リハビリ訓練効果を評価するマーカーを見つけるための実験を進めているところである。本研究はリハビリ訓練効果を生化学的に評価することにある。関連するサイトカイン、タンパク、ペプチド、アミノ酸、微量元素などが特定されれば、さらに臨床において、ADLやFIMの評価とともに相関性を検証し、"生化学的マーカーでリハ訓練効果の評価"という事例を示し当該分野の発展の一助となることが期待できる。
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