2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19300201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
枦 修一郎 Tohoku University, 電気通信研究所, 助教 (90324285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石山 和志 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (20203036)
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Keywords | モーションキャプチャー / LC共振型磁気マーカ / 位置検出 / 動作支援 / 運動機能障害 / ワイヤレス / 低侵襲 |
Research Abstract |
平成20年度に行った研究によって得られた結果・知見を以下に示す。1.平成19年度に設計・試作した励磁・検出コイル部、計測部、表示部を組み合わせ、位置・方向検出システムとして総合的に制御可能なソフトウェアを作成した。また計測部には高速高分解能デジタイザ2台を導入したことによって、約5Hzの速度での検出が可能となった。2.小型LCマーカの実現に向けて更なる詳細な検討を行った。マーカサイズを5×5mm、厚さ1mm程度以下にするため、コバルト系アモルファスリボン積層(16層)コアと厚さ0.5mmのフェライトコアを用いたマーカを作製し、位置検出システムによる性能評価を行った結果、小型化によるSN比低下のため、検出コイルアレイから100mm程度の範囲で検出位置のばらつき5mm立方以下と、共に同程度の結果であった。しかしながら励磁系に低ノイズの増幅器を用い、また計測時のサンプリング周波数をふやすことで、位置精度を維持できる空間の拡大化が可能との見通しが得られた。3.励磁及び検出コイルアレイの一体化について検討したところ、一体化がシンプルな構造による高信頼性化に優れるばかりでなく、高いSN比を維持しつつ励磁界レベルの低減化を実現するという当初の予想をはるかに上回る有益な結果を得た。この端緒的な発見は、位置・方向検出システムの配置・構成の自由度を拡大するだけでなく、低侵襲化及び低消費電力化に大きく貢献するものであり、運動機能サポートシステムの構築に大きな影響を与えるものである。以上の結果より、一部の検討項目の次年度への延期はあったが、実用化の観点から重要な知見が得られ、研究期間全体としては概ね計画通りの成果が得られた。
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