2007 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者・障害者配慮設計技術開発に向けて-加齢と指先の触知覚特性の関係
Project/Area Number |
19300205
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
藤本 浩志 Waseda University, 人間科学学術院, 教授 (60209103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土井 幸輝 首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教 (10409667)
植松 美幸 国立医薬品食品衛生研究所, 療品部, 研究員 (10424813)
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Keywords | 加齢 / 触知覚特性 / 高齢者 / 視覚障害者 / 触知記号 / 識別容易性 / 指先の基本特性 / 単純幾何学図形 |
Research Abstract |
超高齢社会を迎え、既存の様々な製品の設計を見直し、高齢者・障害者に配慮した製品設計の技術の開発が緊急の課題となっている。そこで、本研究ではその設計技術の開発の際に必要な触知覚特性(五感の1つ)のデータを収集することを目的として、視覚障害者用の触知案内図や触覚サインに用いられている触知記号の識別容易性と加齢の関係を調べることにした。同時に、指先の基本特性についても加齢が及ぼす影響を調べることにした。初年度の平成19年度は、年齢と触知記号の識別容易性の関係を調べるために若年者と高齢者の触知記号の識別容易性を比較した。呈示刺激の形状は単純幾何学図形(丸・三角・四角(いずれも塗り漬し型))で、触知記号はエッジが明瞭な切削方式とエッジが不明瞭なスクリーン印刷方式により作製した。その結果、加齢により触知記号の識別容易性が低下することや、エッジの明瞭性の違いによって識別容易性が顕著に異なることが明らかになった。触知暦が触知記号の識別容易性に及ぼす影響についても評価した。具体的には、若年晴眼者と視覚障害者の触知記号の識別容易性を比較した結果、触知暦の長い視覚障害者の触知記号の識別容易性が顕著に高いことが明らかになった。触覚の基本特性についても、同様に年齢や触知暦と指先の基本特性(空間分解能・触圧感度)の関係も調べた。その結果,触知記号と同じ傾向の結果が見られた。次年度は、単純幾何学図形の輪郭型の触知記号についても同様な評価実験を行う予定である。また、触知記号の識別容易性と指先の基本特性の関係も調べる予定である。
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Research Products
(4 results)